DREAM #10
アプリで健康生活の
サポートができる基盤を構築
スマートフォンを使って気象病のメカニズムを検証することで、
人々の意思決定の役に立ちたいと考えています。
人によって、台風が近づくと頭が痛くなったり、
季節の変わり目に神経痛がひどくなったりする方がいます。
こういった気象(気温、湿度、気圧、照度等)に関連して
引き起こされる病的様相は「気象病」と呼ばれています。
これまでは環境測定データやヒトの症状データの収集が困難であったことから、
気象病の科学的な検証が進んでいませんでした。
特に症状のデータに関しては、
病院の診療データやアンケートを元にしたものしかなく、
気象が原因となっていることを特定するのが難しい状況でした。
一方で、近年では環境測定データの公開が進むとともに、
スマートフォンの普及により個人の状態を
位置情報とともに記録することが技術的に可能になりました。
そこで私は、ユーザが自分の体調の変化を記録することで、
気象の影響を受けているのか調べることができ、
予報データを使ってその影響を回避するためのスマートフォンアプリを開発し、
そのデータを使って気象病のメカニズム解明に取り組みたいと考え、
昨年から社会人学生として大学院に入学しました。
しかし、入学後に研究室は閉鎖の危機に追い込まれ、
一緒にアプリ開発をできる人が全くいなくなってしまいました。
私はこれまでにチームでWebアプリ開発に取り組んできましたが、
スマートフォンアプリ開発の経験はありませんでした。
そこで、スマートフォンアプリの開発技術を習得し、
1人でも最後まで研究をやり遂げて、
気象病に苦しむ人々の助けになるとともに、
研究室を存続させられるようにしたいと考えています。
将来的には、気象病だけでなく、
人の健康に影響を与える可能性のある様々な環境要因のデータを統合することで、
人々が病気になるリスクを回避し、
健康に生活できるためのサポートができる基盤を構築することを目指したいです。
- 下山 紗代子
- BLOG : http://shishamous.hatenablog.com/