みなさんも一度はアニメキャラクターをモデルにしたフィギュアを見かけたことがあるでしょう。「フィギュア原型師」とは、フィギュアの原型を作る職業です。店頭に並ぶフィギュアは、この原型を基に大量生産されています。

好きなキャラクターのフィギュア収集が趣味で、そこから一歩進んで創作のやりがいや面白さを求めて原型師を目指される方も少なくありません。原型師への道を歩むためには、どのように過ごせば良いのでしょうか?

スクールで基礎的な知識やスキルを修得する

基礎的な知識やスキルを修得
展示会へ模型を出展し、フィギュアメーカーの目に留まってスカウトされることが、フィギュア原型師になる1つのルートです。
ただし、客観的に自分の制作技術レベルを把握するのは難しいため、自分のスキル不足に気付かなかったり、特定のマニアックな分野の製品だけを作っていたりすると、メーカー側も自社の製品を作っているところが想像できず、声を掛けづらくなったりします。

商業原型師には、特定のキャラクターだけでなく、さまざまなキャラクターを魅力的に作ることが求められるのです。
フィギュアの制作技術を学ぶためには、フィギュア制作の専門コースを設けている専門学校や短大、大学で広く造形や塗装を学ぶ方法が考えられます。しかし、仕事をお持ちの方が学校に通学することは難しいかもしれません。

第三の選択肢として、フィギュア原型師に特化した通信教育で造形の基礎を学び、実務を通じてスキルアップしていく方法があります。費用対効果が高く、個人のペースで進められることが大きなメリットです。社会人の方であっても、帰宅後や休日を利用して無理なく学ぶことができます。

 

フィギュアメーカーに採用されるには

フィギュアメーカーでフィギュア原型師として働くことを考えている方は、企業のホームページや専門誌をチェックしましょう。一般的な採用試験の方法は、書類選考・面接・持参した作品(ポートフォリオ)による審査です。

メーカーによっては候補者から作品を募集し、それを審査して最終通過者をフィギュア原型師として採用するプロセスを踏んでいます。フィギュア制作のプロの目でフィギュアの出来を判断してもらえるので、自分の実力を試すためにも応募してみましょう。
メーカーに就職すると1日中フィギュア制作に没頭することになりますが、他の社員とコミュニケーションを取る機会も発生します。そのため、採用試験の際には造形スキルだけでなくコミュニケーション能力や、どのような業務にも前向きに取り組むことができる積極性なども評価される要素です。

 

フィギュアの造形もデジタル化が進む

フィギュア造形のデジタル化
2014年12月に矢野経済研究所が発表した調査によると、2013年度のフィギュア市場の規模は311億円で、高品質かつ低価格なフィギュアが増える傾向にあります。

商業ベースのフィギュア原型制作に関しては、修正が容易というメリットや3Dプリンターの性能の向上などから、今後さらにデジタル造形が浸透していくといわれています。
現状では3Dプリントの出力品の表面に生じた細かい段差をヤスリがけで仕上げるフィニッシングの工程など手作業による部分が残っていますが、今後アナログの造形作業の相当部分がデジタルに切り替わっていくことが予想されます。実際、デジタル造形を導入するメーカーも増えているので、需要が高いデジタル原型師は比較的狙い目の職種です。

 

まとめ

全ての造形がデジタルに切り替わるのではなく、アナログとデジタルを使い分けたり、徹底的にアナログにこだわったりするメーカーもあったりするため、現状は制作手法の過渡期にあたります。
デジタル原型師になるために修得したデジタル造形のスキルは、手作業で仕上げた後の原型を再度3Dスキャナーでデータとして読み込んで修正する際にも有用です。

アナログ造形の経験しかない方であっても、3Dソフトを使いこなせるようになれば今後3Dのスキャナーやプリンターを使用した広範な業務への応用も期待でき、原型師としての仕事の幅が一層広がるでしょう。