CGアニメ制作において「絵コンテ」は欠かせないものです。監督が考えている描写をスタッフ全体に伝える、設計図といえます。これをもとにCGアニメが作られていくため、とても重要なものです。そのため、CGアニメ制作を作りたいと考えている人は、絵コンテの基礎知識から書き方までしっかり覚えておくようにしましょう。
CGアニメ制作に欠かせない絵コンテとは?
絵コンテとは、監督がすべてのスタッフに自分が思い描いているイメージを伝えるために必要なCGアニメの設計図です。
また、監督自らがどのような流れでアニメを制作していくのか、整理するためにも使われます。
絵コンテに書き入れる内容は主に、ページナンバー・カットナンバー・画面(カットの内容を絵で表現したもの)・内容(カットの内容を文字で説明したもの。キャラの動きやカメラワークなどを書きます)・セリフや効果音・時間(何秒間の演技なのかなど)です。絵コンテを見ると、上から順番に映像の流れが把握できるようになっています。
また、絵コンテを書くのは監督だけでなく、演出家や絵コンテを専門に書き上げるスタッフ、アニメーターなども含まれています。
絵コンテを書く際に必要な道具
絵コンテを書く際には、絵コンテ用紙、筆記用具、ストップウォッチなどが必要です。
絵コンテ用紙は、お店などでも購入できますが、パソコンからダウンロードして印刷することもできます。
絵コンテのフォーマットは好みのもので構いません。基本的には、A4サイズで画面比率が16:9、画面の位置が左側にあるものを使用します。用紙を大量に用意しておくと、作業を止めず、スムーズにできます。
筆記用具は基本、鉛筆やシャープペンシルなどがおすすめです。何度も修正したり、メモを加えたりができ、途中で思いついたアイデアもどんどん加えていくことができます。また、定規があれば背景などもキレイに書くことができます。
そして大切なのが、ストップウォッチです。演技やセリフのタイミングを計るために使用します。最近はスマートフォンのアプリなどを活用している方もいます。
CGアニメの絵コンテの書き方
道具を用意したら、次は絵コンテの作業に移ります。
CGアニメ制作の際は、基本脚本を読みながら絵コンテを書いていきます。脚本を読み、頭にシーンを思い浮かべてカット割りをしていきましょう。1枚に1シーンだけ書くようにして、シーンごとにページを変えると分かりやすいです。
カットの書き方は、まずそのカットで1番中心になるものを決めます。人、もの、風景など中心になるものを決めたら、それを正面から撮りたいのか横から撮りたいのかなど、どこから撮影するかを決めて書きます。
画面部分は、何がどこにあるのか、どう動くのかを描くことが重要です。そのため、絵を上手に描く必要はありません。
例えば、顔は描く場合は「○と+」で表現することがあります。○は顔の位置や大きさ、+は顔の向きや鼻の位置です。
動きを書く場合は、細かく指示を出す必要があります。例えば、人が歩いているシーンがあるとします。これを表現する際には、人の向きを歩く方向にし、向かう方向に矢印を書きます。内容の欄には、人が右に歩いていくなど、絵で表現できない部分を記号や言葉で書きましょう。スタッフがイメージをよりつかみやすくなります。
まとめ
CGアニメ制作をしていく上で、絵コンテはとても大切な作業です。スタッフ全員が共有して1つの作品を仕上げていくためにも、しっかり脚本を読み取り、場面をイメージして、相手に伝わるように書きましょう。もっと詳しく知りたい場合は、絵コンテの書き方の本などが販売されているため、それらを参考にすると良いです。自分が知らない絵コンテの書き方を知ることもできるでしょう。