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ディスプレイ広告とは?DSP広告の仕組みと種類

DSP広告の仕組みと種類

インターネット広告媒体費のうち、運用型広告費は急速に増加しています。

電通が2016年2月に発表した「2015年(平成27年)日本の広告費」によると、2015年の媒体費と広告制作費を合わせたインターネット広告費は1兆1,594億円でしたが、インターネット広告媒体費は9,194億円、このうち運用型広告費は6,226億円でした。

 

運用型広告費を押し上げた要因の1つは、DSPを活用した運用型ディスプレイ広告の伸びです。今回はディスプレイ広告とはどのような広告であるか、そしてDSP広告の仕組みと種類について考えます。

 

ディスプレイ広告(DSP広告)とは

「ディスプレイ広告(display advertisement)」とは、写真や画像、ロゴなどを含むインターネット広告のことです。特に横長のディスプレイ広告のことをバナー、縦長のディスプレイ広告をスカイスクレイパー(skyscraper)と呼びます。

静止画像だけではなく、動画のディスプレイ広告もあります。

 

DSP広告とは

「DSP(demand-side platform)」とは、広告主の広告効果最適化を目指すプラットフォームを指し、DSPを通じて配信される広告をDSP広告と呼びます。

一方、広告枠を提供する媒体の収益最適化を目指すプラットフォームを「SSP(supply-side platform)」と呼び、DSPはSSPと連携して動きます。

 

初期のディスプレイ広告では、広告主によって指定された媒体に広告を配信する「純広告」が一般的でしたが、広告出稿に手間がかかる欠点がありました。

DSPを利用することにより、複数媒体の広告買い付けや配信、オーディエンスターゲティングなどの一括管理が可能です。予算やターゲットを決め、データを入稿すれば、DSPが自動で広告配信を行います。

 

DSP広告の入札システム「RTB」の仕組み

DSPでは入札システムとして、「RTB(real-time bidding、リアルタイム入札)」を採用しています。RTBで広告が配信されるまでの流れを見てみましょう。

 

【RTBで広告が配信されるまでの流れ】

1.媒体からインプレッション発生の連絡がSSPに届く

(Webサイトに訪問者が訪れ、広告が1回表示されることを1インプレッションという)

2.SSPがDSP群に対して入札リクエストを行う

3.各DSPが最高入札額を提示した広告主の情報をSSPに伝える

4.SSPが最高入札額を提示したDSPを選定し、媒体に広告主の情報を伝える

5.広告が配信される

 

RTBでは上記プロセスがミリ秒(1/1,000秒)単位で実行されます。

 

DSP広告の種類(配信手法)

不特定多数のユーザーに対して広告を配信するよりも、ターゲットユーザーに絞ってアプローチした方が効率的であることは少なくありません。商品やサービスに関心があると思われるユーザーに対してだけ広告を配信することは、広告費削減にもつながります。

主なDSPの配信手法として、オーディエンスターゲティングとリターゲティングの2つがあります。

 

オーディエンスターゲティング

Cookieをもとにしたユーザー情報をオーディエンスデータと呼びます。このオーディエンスデータを用いた広告配信手法が「オーディエンスターゲティング(audience targeting)」です。

また、オーディエンスデータに含まれるユーザー属性や行動データなどを管理する仕組みを「DMP(data management platform)」と呼びます。

 

DSPはDMPの機能を備えていますが、独自のDMP(プライベートDMP)を設ける企業もあります。プライベートDMPを設けることにより、外部オーディエンスデータに自社Webサイトへのアクセスデータや自社で保有する顧客情報も含めたターゲティングが可能です。

 

リターゲティング

ユーザーがWebサイトを訪問したということは、ユーザーが商品に対して高い関心を持っているシグナルです。Webサイトを訪問したユーザーに広告を配信する手法を「リターゲティング(retargeting)」と呼びます。

リターゲティングの目的は、Webサイトを訪問したものの商品購入に至らなかったユーザーに商品購入を促したり、Webサイトで商品購入したユーザーに他の商品の購買意欲を喚起したりすることです。

リターゲティングを行う場合、Webサイトを訪問したユーザーを分類して、購買意欲が高いと思われるユーザーとそうでないユーザーとを区別することが重要です。

例えば、Webサイト訪問日を基準にして、最近1カ月以内にWebサイトを訪問したユーザーとWebサイト訪問から1カ月を経過したユーザーとに分け、異なる内容の広告を配信することが可能です。

 

まとめ

ディスプレイ広告には多くのユーザーに見てもらうことができるメリットがある一方、効果を得るためには工夫が必要です。何も考えずにDSP広告を配信しても、期待していたほどの成果が出ない可能性もあります。

DSPを利用する際は、オーディエンスターゲティングやリターゲティングの手法を用いて、ターゲットユーザーを絞りましょう。

 

 

B!

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