新型コロナウイルスの影響で大幅にテレワークが進んだことで、就職・転職における面接プロセスもオンラインで対応されることが当たり前になってきました。
本稿では、実際に面接官を勤めている著者が、オンライン面接時に見ているポイントを明らかにしながら、求職者の方がオンライン面接でどうすれば自分の魅力を最大限伝えられるのか、ポイントを解説していきたいと思います。
- オンライン面接をするにあたって、どうすれば上手くいくのかを知りたい方
- オンライン面接の事前準備や心構えを知りたい方
【はじめに】面接のポイントはオンラインでもオフラインでも変わらない
これから就職や転職を考えている方にとって、「オンライン面接ってどうやったら上手くいくんだろう…」と不安になっている方もいらっしゃることでしょう。
しかし、オンラインであってもオフラインであっても、面接において面接官が見ているポイントは変わりません。
- 何ができる人なのか
- 何がしたい人なのか
- 自社で活躍できそうなのか
この3点のマッチングがすべてだと言っても過言ではありません。
ただ、オンライン環境の場合、環境がオフラインと異なるため、伝わり方が変わったり、オンラインならではのアクシデントが起こる可能性があります。
そういった、オンライン環境ならではのアクシデントを極力おさえて、しかるべきすり合わせができるようにするためにはどうすればいいのかを解説します。
面接官が面接で見ているポイント
前述したように、面接官が見ているのは
- 何ができる人なのか
- 何がしたい人なのか
- 自社で活躍できそうかどうか
の3点です。
1.何ができる人なのか
新卒や第二新卒の面接の場合、今現在何ができるかよりも、今後の「ポテンシャル・伸びしろ」に主軸を置いて見る場合が多いですが、中途面接の場合は、より即戦力が求められます。
未経験から異業種に移る場合、やはり経験値がある人よりもシビアな目で見られることがほとんどです。別業界であっても、いかに自分がバリューを発揮できるかをロジカルに示せる必要があります。
2.何がしたい人なのか
その会社への志望動機に関連したパートです。数ある会社の中から、どうして自分の会社を受けようとしたのか、もし入社できたら、どのようなポジションでどのような働きをしていきたいのかを聞きます。
3.自社で活躍できそうかどうか
何がしたいか、何ができるのかは、求職者側の事情・意見・思いを伝えるものですが、自社で活躍できそうかどうかを判断するのは募集企業側です。
その企業にとって、その求職者の方は最適なのか、事業貢献が期待できるのか、その人の将来性をふまえた上で自社に入るのが果たしてマッチしていると言えるのか。
今現在はもちろん、先々3年、5年、10年先を見て、採用費やランニングコスト等を照らし合わせてその人を雇用することがどれくらいのメリットが見込めるのかを判断する必要があります。
たとえ、スキルがマッチしていても、その人が大事にしていることが、その会社が大事にしているビジョンや社風、既存メンバーとのバランスを見たときにミスマッチだった場合、不採用となることもあります。
面接官は、履歴書・職務経歴書、そして面接時のやり取りによって、採用するかどうかを決定するのです。
参考:Webデザイナーの面接でよく聞かれる質問15選+逆質問まとめ。服装や必要な準備も解説
オンライン面接とオフライン面接の違い
それでは、オンライン面接で最大限自分の価値を伝えられるようにするために、前提としてオンライン面接とオフライン面接の違いについて解説します。
オンライン面接はアクシデントがつきもの
オンライン面接は、自宅や場合によってはカフェ、レンタルスペースなどでオンラインで実施するため、Wi-Fiの不調や、ペットや家族などの思わぬ参加、PCの電源が落ちるなどの思わぬアクシデントがつきものです。必要な準備については後ほど解説します。
オンライン面接は独特の「間」が生まれがち
オンライン面接は、オフラインよりも話をするまでの「間」が生まれやすく、同タイミングで話してしまう「お見合い」状態が生まれやすかったり、考えているときに間が生まれることで少し気まずさを感じたりすることがあります。
オンライン面接はジェスチャーや画面外の動きが見えにくい
オンライン面接は顔の部分だけしか映らない画面上で話が進むため、ジェスチャーや身振り手振りが見えにくく、感情表現や説明時の補足などがしにくい傾向があります。
ですから、表情が対面以上に鍵を握ることになるでしょう。
オンライン面接は画面共有ができる
オンライン面接は、画面共有ができます。特にデザイナーやプログラマーなどは、実際に自分がこれまで作ってきたポートフォリオやWebサイトなどを気軽に共有できるようになります。
すなわち、より入念にアウトプット物を面接官に見られる可能性が高いということです。
オンライン面接は面接前後でのアイスブレイクがしにくい
オフラインの面接の場合、面接前後にアイスブレイク的なちょっとした雑談やオフィスについての話などをしやすいですが、オンラインの場合はそういった「脱線」がしにくくなります。
事前の情報収集の重要度がアップします。
オンライン面接の流れ
続いて、オンライン面接の基本的な流れを紹介します。
ZoomやSkype、Teamsなどにログインする
まず、ビデオ会議ツールにログインします。
事前に面接官の方からどのツールで面接するのか、どのような準備が必要なのかは共有を受けます。中にはサービスのユーザー登録が必要なことがあるので、直前ではなく早めに登録しておきましょう。
簡単な自己紹介
指定のURLからログインした後は、画面に面接官の方が入ってきたら、挨拶をして、お互いの自己紹介から面接がスタートします。
志望動機、過去の職務経歴など、質問タイム
面接本番モード、志望動機や過去にがんばってきたこと、挫折経験、過去の一番の成果、趣味など、質問をしながらお互いのすり合わせをしていく時間です。
逆質問タイム
求職者から、会社への気になっているポイントを聞いていく時間です。事前に情報収集をする際にこちらはいくつか考えておきつつ、当日の面接の中で気になったことを聞いてみましょう。
選考結果についてのお知らせ
面接のラストには、選考結果がいつ頃わかるのか、今後はどのようなフローで進むのかなどの説明を受けて、面接は終了となります。
ログアウトしましょう。
オンライン面接の前に準備しておきたいこと
端的に志望動機・過去経歴などを話せるようにする
オンライン面接では、「間」が生まれるのを恐れて、ついつい長く自分の話をし続けることが多いです。
しかし、面接はお互いにとってのコミュニケーションの場。情報はできるだけ簡潔に話せるようにしておき、一方的に自分ばかりが話すのではなく、面接官の方とキャッチボールができるように練習しておきましょう。
基本的に自宅で面接に臨もう
ネットカフェやカフェ、場合によってはレンタルスペースで面接する方もいらっしゃるかもしれませんが、最も慣れた場所で面接をするのが一番いいです。
前提として、自宅のWi-Fiは安定したものを用意しておきましょう。Wi-Fiの調子が不安定だったり、テザリングで対応する場合は、それだけで本来伝えたいことが伝えられなかったり、アクシデントによって面接時間が短くなる、音声が聞こえにくくなる、画面が固まって、表情が伝わりにくくなるなどのデメリットが生まれます。
カフェの場合は、雑音があるだけでなく、自分やその会社の情報が周囲の方に聞こえてしまいますし、レンタルスペースの場合は慣れていない環境で緊張することも想定されます。
ですから、回線の安定した自宅がベストです。もし自宅にWi-Fi回線が通ってない場合は、レンタルスペースなどの静かな環境が良いでしょう。
スマホよりもPCが良い
スマホでも面接はできなくはないですが、画面が揺れたり、共有がしにくかったり、さまざまなデメリットがあります。
ですから、画面共有がしやすかったり、相手の顔が見やすいPCで面接を受けることを推奨します。
事前に専用アプリが必要そうであればダウンロードするのもお忘れなく。
オンライン面接のコツ・心構え
続いて、オンライン面接に臨む上でのコツ・心構えをお伝えします。
受け答えはいつもより大げさに!
オンライン上では自分の理解や心境を表現しにくいため、できるだけ大きくジェスチャーをとったり、にこやかな表情で話をするなど、いつもより気持ち大げさにコミュニケーションをするのが重要です。
特にふだん表情が表れにくい人ほどこのあたりは意識すると良いでしょう。
タイムラグがあることを認識して面接に臨む
オンライン面接にはタイムラグがつきもの。まだ面接官が話しているにも関わらず、ついつい食い気味に話してしまい、会話がかぶることもあります。
ですから、一通り話が終わりそうなタイミングまでは「聞く」モードに入り、区切れがいいところで「話すモード」で返答するようにしましょう。
イヤホンは有線がおすすめ
ワイヤレスイヤホンだと、Bluetoothの調子によって音声が聞こえにくいことがあります。また、電池が切れてしまうことも。できるだけ、安定している有線イヤホンを使用しましょう。
PCやスマホのスピーカーだとノイズが入りやすいのでスピーカーよりもマイク付きイヤホンを推奨します。
背景には注意しよう
背景壁紙は設定するのであれば、社会人として適した画像を選びましょう(会社のオフィシャル壁紙や、風景の画像などは無難です)。
もし、背景を設定しない場合は、壁際など、背景に不必要なモノが映らない場所がよいでしょう。
ごちゃごちゃした背景が映ってしまうと、整理整頓ができない人だと第一印象で思われてしまいます。
ツールによっては背景設定ができないものがあったり、中には、プライベートの壁紙を設定したままうっかり面接に臨んで恥をかくパターンなどもあるので、気をつけましょう。
服装はカジュアルすぎないものが無難
企業によって求められる服装は違うかもしれませんが、社会人として無難なシャツやジャケットなどの服装だと間違いないでしょう。
反対に明らかに部屋着っぽい服装などはNGです。かっちりスーツを着ろとまでは言いませんが、襟付きのシャツなどは間違いないです。
オンライン面接は準備が命!
これまで説明したように、オンライン面接は、いかに事前準備をしっかり進めて、トラブルなく臨むかが鍵を握ります。
オンライン面接は、慣れない、緊張するオフィスで、かっちりスーツを着てやる面接よりもリラックスした状態で対話ができるメリットもあるはず。
だからこそ、事前に自分の自己分析をしっかりして、先方企業のリサーチを徹底的に進め、志望理由や過去経歴をスムーズに話せるように練習し、想定質問を考えて挑むようにしましょう。
非対面の場合、まるでプレゼンのように一方的に話しがちになってしまうこともありますが、面接はあくまでも「対話」の場。
簡潔に会話をキャッチボールできるようにしておきましょう。
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