Webデザイナーやグラフィックデザイナー、3DCGや映像制作、クリエイター系職業で働く上で、誰しもが一度は作るのが「ポートフォリオ」です。
クリエイターにとっての「名刺」であり、「履歴書」とも言えるポートフォリオ。
その中でも、最初のパートであり、重要度の高い「自己紹介プロフィール」パートの作成時のポイントを本稿ではお届けします。
- これから初めてポートフォリオを作る方
- 転職や就職活動を進める上でポートフォリオの作り方をおさらいしたい方
- 自己紹介プロフィール作成時のポイントを知りたい方
ポートフォリオにおける「自己紹介プロフィール」パートの持つ意味とは
PDFや紙の場合、ポートフォリオはだいたい以下のような構成で作られることが多いです。
- 目次
- 自己紹介プロフィール
- 作品紹介
- 連絡先
目次と連絡先については、重要度は高くないので、プロフィールの出来を左右するのは「自己紹介プロフィール」と「作品紹介」の2つとなります。
作品紹介パートやポートフォリオの作り方における全体感については以下の記事でガッツリと解説しています。
【未経験者向け】ポートフォリオの作り方を解説。職種ごとのポイントやWebと紙の違いも
自己紹介プロフィールは、ポートフォリオにおける、「最初の挨拶」のようなパートとなります。
あなたが何者なのかを判断する上で、最初の印象を決めます。
もちろん、一番印象を決定づけるのは「作品」そのものではありますが、あなたの経歴や現実的なスキルセットなどをアピールするなら、こちらのパートとなります。
ポートフォリオにおける自己紹介作成時のポイント
自己紹介パートを作成する上で、おさえておきたいポイントを解説します。
①できるだけわかりやすく、簡潔にまとめる
これが最も大事です。いかに、最低限の情報で最大限自分のことを知ってもらうのか。ダラダラと長文でまとめるよりも、メリハリをつけて、わかりやすいデザインでまとめるようにしましょう。
デザイン系の仕事に関わるのであれば、ポートフォリオ自体の見え方も一つの「作品」として、いかに見やすく設計するかが重要です。
また、「伝わる」ようにするには、定量的な要素を盛り込むと読み手はイメージしやすくなるでしょう。
②ポートフォリオは手紙。届けたい人によって内容を変える
ポートフォリオは、ついつい同じ内容で使いまわしてしまいがちですが、届けたいターゲットや目的に合わせて内容を逐一アップデートしましょう。
ポートフォリオは「手紙」のようなもの。
転職を受ける企業がベンチャー企業のような若い企業であれば、自己アピール欄で「スピーディにやりきる力」や「ゼロイチでデザインを考える力」が評価される可能性がありますが、大企業が相手の場合は、「要望にマッチしたデザインを丁寧に作り上げる力」が評価されるかもしれません。
デザインの制作会社と、事業会社のインハウスでも求められるものが違います。
このようにポートフォリオはアップデートして使うものだと覚えておきましょう。
③嘘をつかない、盛らない
これは就職活動や転職活動の履歴書とも同じですが、できるだけ嘘や虚飾を交えないようにしましょう。
なぜかというと、面接時に嘘をついている箇所をつつかれた場合、どれだけ練習しても裏側の背景が答えられないことが多かったり、いざ入社したとしてもミスマッチにつながって早期離職してしまう恐れがあるからです。
それはもちろん、かっこいい経歴を出せた方がいいですが、クリエイターのようなものづくりの仕事はアウトプットがすべてです。嘘や虚飾はどこかでバレてしまいますし、自分も隠し続けるのはつらいので、やめましょう。
④自分らしさ、人となりをにじませる
どれだけわかりやすく表現しようとしても、ありがちな内容になってしまっては、自分の「らしさ」が伝わりません。
オリジナリティを無理に出そうとして、読み手を置き去りにしてしまうのはだめですが、自分らしさがにじみ出ていないポートフォリオは、いまいち印象に残りません。
自然な範囲で、自分の魅力が伝わるような要素を混ぜるようにしましょう。
イケてるポートフォリオサイトの事例については以下の記事にて解説しています。
Webデザインの参考に!ハイレベルなポートフォリオサイト21選
ポートフォリオの自己紹介プロフィールに書くべきもの
ポートフォリオで書くべき内容は基本的に以下のようなものです。
- 名前
- 生年月日
- 顔写真
- 過去経歴
- スキルセット
- 資格・使用可能ツール
- 自身の強みと具体的なエピソード(自己PR)
これらの中でも特に重要なパートを解説します。
①過去経歴
いつ、誰と、どのような作品を、どのように手掛けてきたのかをまとめるパートです。
主に見られるのはクリエイターとしての経験ですので、必要以上に幼少期のパートを長く書いてしまうのはナンセンスです。
自分の原体験を振り返り、いかにわかりやすく自分の経験とそれに紐づく成果を伝えるかが重要です。
もちろん、「作品紹介」パートで、各作品ごとの工夫やがんばったポイントは解説しますが、こちらはより自分の人生のターニングポイントや成果を端的にまとめます。
すべての経歴をここにまとめる必要はありません。特に着目してほしいポイントをあえてふわっと書くことで面接時にアピールしやすくなるといったテクニックもあります。
まずは履歴書同様、わかりやすく自分を構成する原体験と仕事を通じての成果をまとめましょう。
②スキルセット
できるだけ、スキルセットについては細かく書く必要があります。
例えば、「Illustratorやphotoshopができます。」だけではなく、過去の作成したクリエイティブの本数やジャンル、担当したクライアントの業種など、こまやかに情報をまとめておくとよいでしょう。
実務的なスキルだけでなく、ビジネススキルについても語っておくとアピールになります。
③自身の強みと具体的なエピソード(自己PR)
自己PRパートは非常に重要です。たとえば、Webデザイナーとして納期やクオリティを守るのは当然ですが、プラスでマーケティング的なスキルを持っていて、Google Analyticsを見ながら成果を出すための提案をクライアントや社内担当に向けて提案できる などは一つの例です。
自己PR欄には、他人がなかなか持っていない、自分ならではの強みを書くようにしましょう。できるだけ具体的なエピソードと定量的な裏付けがあると説得力が出ます。
シチュエーションごとの自己紹介作成時のポイント
続いて、自己紹介を作成する上で、シチュエーション別にポイントをまとめます。
まだポートフォリオに載せる作品数が少ない学生の場合
まずは、ポートフォリオに載せる作品を増やせるように、スキルを磨きましょう。中途半端な作品をポートフォリオに載せてしまうと、逆効果になる可能性もあります。
学生の場合は、ポテンシャル採用もあるので、ポートフォリオに載せられるようなクオリティの高い作品を作りながらも、自分の得意なビジネススキルや今後の伸びしろを見せられるような自己PRも重要です。
独学でデザインを勉強し始めた社会人の場合
こちらの方もまずはスキルを身につけること。これが第一です。
学生以上にポテンシャル採用枠が狭き門となっていて、即戦力が求められることもあり、信頼できるポートフォリオを作る必要があります。
一方で、社会人の場合はそれまでのキャリアで学んできたビジネススキルの基礎があるはずです。そこをいかにクリエイターとして昇華させるかがキモになるので、自分の強みを交えて自己PRを構成できるとよいでしょう。
しかし、ポートフォリオはあくまでも「作品」がキモになるので、クオリティの高い作品を数作っていく必べきでしょう。
経験豊富なクリエイターの場合
中には、歴が長くて、ポートフォリオに逆に何を書けばいいのか判断しにくいクリエイターもいることでしょう。
その場合、シンプルに、ポートフォリオの読み手に合わせて、自分の中での「推し」の経験と強みで自己紹介を構成するとよいでしょう。
反対に、「引き算」が重要となると思うので、本筋と少しずれてそうな経験は意図的に外すなどの構成力が重要となります。
ポートフォリオに書ける内容を増やすには
ポートフォリオに書けることを増やしたい!と思う方へおすすめの方法を紹介します。
まずは本業で手を上げて案件をこなす
すでにデザインの仕事をやっている方は、自分にとって良い実績となる案件でいかに成果を出すかが第一です。
企業内でデザイン以外の仕事を担当している方は、社内イベントのクリエイティブ作成やオンライン会議の背景作成など、簡単なものから社内でデザインの仕事をお願いしてもらえうようにかけあうのもおすすめです。
クラウドソーシングや友達の紹介で個人で実績を積む
ランサーズやクラウドワークスなどのクラウドソーシングや、友達に仕事の依頼などをして、個人としてクリエイティブ系の仕事の実績を積むのもひとつです。
クラウドソーシングは手軽に案件を獲得できますが、ある程度単価の高い、自分に箔が付くような案件は一定のレベルが求められるので、まずは基礎スキルを身につけることが欠かせません。
クラウドソーシングにも、初心者向けのものから、上級者が対象となるものまであるので、レベルアップしてからハイレベルなものを探すのもひとつかもしれません。でも一番の案件獲得は、紹介です。
スクールで課題をこなす
一番初歩の実績を積むために、デザインスクールなどで課題をクリアするのもひとつです。課題を一生懸命作成し、的確なフィードバックをプロからもらいましょう。
口酸っぱく言いますが、まずは、スキルアップが何よりも大事だからです。
これからクリエイターを目指すなら、デジハリオンラインスクール
これからクリエイターを目指す方、まだまだポートフォリオに書けるような仕事が手元に実績としてない方におすすめしたいのが、デジハリオンラインスクールです。
これまでに数多のクリエイターを輩出してきた、デジタルハリウッドがプロデュースする、オンラインの学校です。
オンラインのため、時間や場所にとらわれずに、自分のライフスタイルにあった勉強方法でスキルアップできます。
近場にスクールがない方にもおすすめ。
まずはここで、しっかりと基礎を固めて、その後、胸をはれるような実績を重ねていきましょう。
気になる方は、一度Webサイトを見てみてください。
デジハリオンラインは、夢や目標にむけてがんばるあなたを全力で応援します!