ソーシャルメディアマーケティングが話題になっていますが、いったいどのようなものなのでしょうか。ソーシャルメディアマーケティングとは、SNSを活用したマーケティングのことです。TwitterやFacebookなどのSNSで広告の配信を行うことも含まれますが、それだけではありません。企業アカウントやブランド、商品・サービスなどのアカウントでユーザーとコミュニケーションを図り、エンゲージメントを高めることもソーシャルメディアマーケティングの大きな目的の1つです。また、SNSを利用したキャンペーンを展開することもあります。今回は、企業のSNS活用例とそのリスクについて検証します。
企業のSNS活用が成功するために必要なこと
SNSは双方向のコミュニケーションによって成り立ちます。したがって、SNSを広告として利用する場合、テレビや新聞、雑誌のように一方的にイメージを提供するばかりの広告では消費者の心をつかむことはできません。
例えば、マスメディアにおける広告ならば「憧れのライフスタイル」を提案すれば良かったかもしれませんが、SNSでは自分とあまりにかけはなれた絵空事を見せつけられても、かえって反感を覚える人が多い状況です。そのため、ソーシャルメディアマーケティングでは、より身近なコンテンツを提供することが何よりも重要です。
ユーザーが気軽に参加できるクイズやゲームコンテンツを提供することも企業がSNSを活用する方法の1つです。普段は目にすることができない企業の内側を写真で紹介するなど、企業もまた人間の集まりであることをアピールすることも良いでしょう。
「役に立つ」「共感できる」「誰かとシェアしたい」と思えるようなコンテンツを通じ、ファンからファンへとネット上で「この商品・サービスを購入したい」という口コミが拡散されていくのが、理想的なソーシャルメディアマーケティングです。
企業がSNSを活用するリスク
企業がSNSを活用する際のリスクは、「炎上」の可能性があることです。2010年頃から目立ち始めた炎上という言葉ですが、分かりやすく説明するならば、特定の企業に対して批判が集中することです。飲食店のアルバイトなどによる不適切な投稿などによって、炎上する企業は跡を絶ちません。
炎上を誘発するSNS上の投稿には、いくつかパターンがあります。例えば、公式アカウントによる不謹慎な投稿、ユーザーからの不都合な投稿に対する横柄な態度などです。企業のSNS上担当者は一方的な批判に対しても我慢強く、どのようなときでも企業の顔として真摯な対応ができなければなりません。
また、食品中の異物混入や店舗スタッフの問題ある接客態度なども、すぐにSNSにアップされて炎上の原因になることが多い事案です。企業の公式アカウントを開設する際は、商品やサービスの品質管理にこれまで以上に注意する必要があるでしょう。
企業のSNSリスクへの対策方法
企業が行うべきSNSに関するリスク対策は、まず予防策を講じることです。スタッフがソーシャルメディアを使用する際のガイドラインを策定し、理解と定着を促進する教育を実施しましょう。
また、どれだけ注意しても不測の炎上がないとも限りません。炎上が起きた後の態度一つでまさに「火に油を注ぐ」さらなる大炎上が起きてしまうケースも少なくないのがSNSの恐ろしさです。万が一、炎上が起きてしまった場合の対応マニュアルを事前に作成しておくことも忘れてはなりません。
まとめ
現在のようなSNS全盛時代において、ソーシャルメディアをマーケティングに活用しない手はありません。しかし、企業のSNS活用は、やり方一つで広告になるどころか不買運動を引き起こしてしまうリスクもゼロではないということを覚えておきましょう。対岸の火事とばかり思っていた炎上が、いつその身にふりかからないとも限りません。SNSの特徴をしっかりと理解した上で、万全の対策を考えておくことをおすすめします。