Webデザイナーとして働いてきた方も、これからなろうとしている方も、ある程度の年齢になると考え始めることがWebデザイナーという職業の将来性ではないでしょうか。Webデザイナーは仕事の範囲が広い分、さまざまなキャリアパスを描くことができます。

今回は、Webデザイナーのキャリアパスとしてはどんなものがあるのか見ていきましょう。

 

フロントエンドエンジニアを目指す

フロントエンドエンジニアを目指す
フロントエンドエンジニアとは、Webコーダー・マークアップエンジニアの上位に位置するポジションです。具体的には、コンテンツの仕様を策定したり、設計を行ったりする技術者を意味します。フロントエンドとは、閲覧者にとって最も近いところにある部分を指します。

HTML、CSS、JavaScriptなどコーディングの幅広い知識や高い技術はもちろんのこと、保守管理の行いやすさを考えた設計技術やサーバーサイドの知識などハイレベルなスキルが求められる仕事です。コーディング自体が好きで、技術面を極めたいWebデザイナーにはおすすめのキャリアです。

 

Webディレクターを目指す

Webディレクターを目指す
Webディレクターとは、WebデザイナーやWebコーダーの仕事内容をまとめて管理し、スケジュールの調整や業務を先導するポジションを指します。プロジェクトマネージャーや現場責任者に近い職種です。

 

Webディレクターの仕事内容としては以下が挙げられます。

 

1.数値を元に仮説を立て、施策を実行。

2.施策を達成するための必要となる工数の管理。

3.コンバージョン(CV)、コンバージョン率(CVR)、ROI(投資収益率)などの、KPI(主要業績評価指標)を達成するための代理店との仕事を監督。

 

さらに、Webディレクターの職域は以下の3分類に分けられます。

 

1.企画ディレクター

ディレクターが扱う企画とは、一般的に上流工程と呼ばれるものです。

上流工程とは、ハードウェアやソフトウェア、システムなどの開発設計における初期段階のことで、完成品に必要とされる機能を選び出す「要件定義」や、実際に組み込まれる機能を決める「機能定義」、完成品の内部構造を考える「構成管理」、それらすべての工程をスケジューリングする「計画立案」などの工程を意味します。

企画ディレクターは企画立案に携わるため、企画全般に関する知識を身に付けることが必要です。

 

2.制作ディレクター

制作ディレクターの主な仕事は、進行管理です。

制作ディレクターは、基本的に、開発にかかる予算を前提として工程を進め、コストを管理することが求められます。そのため、数字を上げるという、目に見える結果を出してアピールをすることが難しい職種で、キャリアアップにつながる実績をあげることが難しい場合もあります。

ただし、次に解説する「運用ディレクター」への途中のキャリアとして、経験しておいて損はない職種であるといえるでしょう。

 

3.運用ディレクター

運用ディレクターは、解析ツールによるデータを元にPDCAサイクルを回す役割を果たします。自分の施策やアイディア、アクションに対してのKPI(主要業績評価指標)や結果が目に見える形で現れるため、実績につながりやすい職種です。

運用ディレクターを経験した後のキャリアパスとしては、企画や設計に携わる職種に進むことがおすすめです。上流工程でプロジェクトを企画立案する実績を積むことによって、よりビジネスに近い場所で求められるよう人材になれるでしょう。

 

Webプロデューサーを目指す

Webプロデューサーとは、Webサイト全般に関わるプロジェクトを統括するポジションを指します。顧客とのWebビジネスを総合的に考え、ディレクションを行う立場であり、実際にWeb制作の実務に当たることはほとんどありません。

プロジェクトを管理する役割を担うため、予算獲得や目標達成のための資金繰りや顧客との交渉など、一般的なWebデザイナーとしての職域を越えた仕事が主体です。マネジメント力、コミュニケーション力、プレゼンスキル、トラブル対応力など幅広い知識と非常に高度なビジネススキルが求められる職種といえます。仕事の責任が大きい分、高収入が見込めるポジションです。

 

まとめ

Webデザイナーからのキャリアアップ、それに伴うキャリアパスは多岐にわたっています。自身の市場価値を高めて、年収アップを考えている方はもちろんのこと、Webデザイナーとしての将来的なビジョンを定めたい方はぜひ参考にしてください。