ドラゴンクエストXIやFINAL FANTASY Ⅶ REMAKE、キングダムハーツ3のようなRPGから、鉄拳7やストリートファイターⅤのような格闘ゲームまで、幅広い人気ゲームの開発に使われている「Unreal Engine」。
ゲームのオープニング画面でそのロゴや文字を見たことがある方も多いと思います。こちらの記事では、これからゲーム開発者を目指す方に向けて、Unreal Engineを独学で勉強する方法について解説したいと思います。
- ゲームが大好きで、将来的にゲーム開発者になりたい!と考えている方
- Unreal Engineをこれから勉強したいと考えている方
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入門!Unreal Engineとは?
はじめに、Unreal Engineとはどのようなソフトなのか説明します。Unreal Engine(アンリアルエンジン/UE)は、ゲーム開発のみならず、建築や自動車のビジュアル化、映画やテレビなどのコンテンツ制作において長く利用されてきた歴史ある開発エンジンです。
1998年に「Epic Games(エピックゲームズ)」というアメリカ企業によって開発され、3Dゲームだけでなく、NASAでの宇宙飛行士訓練やウォルト・ディズニー・カンパニーのテーマパークや映画などでも使用されています。ギネスにも「最も成功したゲームエンジン」と登録されていることからも、その使用用途の広さ、品質の高さを証明しています。
1998年に最初のバージョン「Unreal」がリリースされた際は「FPS(ファースト・パーソン・シューター)」と呼ばれる、主人公視点のゲームで主でしたが、通称「UE4」と略される「Unreal Engine 4」では、スポーツやアクション、RPGなどジャンルにとらわれずに幅広く使用されるようになりました。また、以前は海外のゲームで主に使用されていましたが、最近では国内の人気タイトルにも使用されるようになりました。
2022年12月現在の最新バージョンは「Unreal Engine 5」。通称「UE5」と略されるこちらのバージョンではさらにリアルな映像表現が可能となりました。
Unreal Engine 4によって開発されたゲームの例
・エースコンバット7 スカイズ・アンノウン
・ヨッシークラフトワールド
・スター・ウォーズ ジェダイ:フォールン・オーダー
・実況パワフルサッカー
・フォートナイト
・ドラゴンボールZ KAKAROT
・ドラゴンクエストXI
・FANTASY Ⅶ REMAKE
・キングダムハーツ3
・鉄拳7
・ストリートファイターⅤ
Unreal Engineの特徴・できること
1.3Dゲームの制作
3Dのキャラクター、3Dのワールド、3Dのアニメーション、3Dのマテリアル……。3Dゲームの制作を直感的にできるのがUnreal Engineの特徴です。
Unreal Engine上の膨大なデータベースには髪の毛や肌や服などの素材などが大量に用意されています。それらを組み合わせることで、まるで実写のようなリアルなキャラクターを作れたり、山や川や光や煙などさまざまな素材を組み合わせることで、ファンタジー映画のような世界観を作ることができます。
2.2Dゲームの制作もできる
Unreal Engine=3Dのゲームエンジンというイメージを持つ方も多いかもしれませんが、2Dでのゲーム制作も可能です。しかし本格的な2Dゲームを作りたいのであればUnityのほうがおすすめです。
3.ライブラリとツールが揃った統合開発環境が魅力
Unreal Engineには、3Dゲーム開発に必要なライブラリとツールが揃っており、ゲームを開発する上で必要な基本的な機能が搭載されています。
4.プログラム経験があまりない人でもゲーム制作が可能
従来のゲーム開発は、プログラミング知識がマストで必要でしたが、Unreal Engineを使えばプログラミング知識がなくても、直感的にゲーム制作ができます。ゲーム開発のプロとして専門知識が求められる開発をする際はプログラミング知識が必要なことが多いですが、一般の方が個人でゲームを作る場合は知識がなくても制作を楽しめるでしょう。
これは「ブループリント」という、スクリプトをゲームに視覚的に追加していくシステムを用いることで、あらかじめ「○○というアクションをすると、○○という動きが生まれる」といった動きを設定できるためです。
Unreal EngineとUnityの違いって?
Unreal Engineと並んで広く使用されているゲームエンジンにアメリカのユニティ・テクノロジーズ社による「Unity」があります。
👉Unityの詳細はこちら:ゲームの3D制作におすすめ!開発プラットフォームの「Unity」とは?
主な違いとしては以下です。
開発に向いているゲームの種類
Unreal Engineは、そのグラフィックの美しさから、PS4やXbox oneなど、映画のようなリアルな描写が求められるゲームを開発する際に使用されることが多いです。
一方で、UnityはUnreal Engineと比較すると、2Dゲームやスマートフォン向けのゲームで使用されることが多いです。(例:Pokemon GO、白猫プロジェクト、スーパーマリオランなど)
費用面での違い
Unreal Engineは、基本的には無償で使用できます。ただし、四半期の売り上げが$3,000(およそ35万円)以上の場合は5%のロイヤリティを支払う必要があります。
Unityは、基本的には無償でソフトを提供していますが、有償版にすることで無償版では使用できない機能が使えるようになるなどの、課金型の仕組みを採用しています。
いずれも、個人で趣味ではじめる程度であれば、無償版でも満足して使用できます。
開発環境の違い
Unityは、日本語での開発者による記事や資料がかなり充実しており、悩んだ際も上手く検索すれば解決できることが多いです。また、ユーザー数の多さに比例して、開発者によるコミュニティが充実しています。
一方で、Unreal Engineはまだまだ日本語での資料や開発者による記事が出回っていないことが多く、英語での読解力が求められます。また、コミュニティも、Unityと比較すると大きくありません。ですから、独学で学ぶハードルはUnityよりUnreal Engineのほうが高いと言えるでしょう。
これから学習するのであれば、国内においてはUnityのほうが気軽に勉強しやすい環境です。
入門者向け!Unreal Engineのダウンロード方法
推奨されるスペックと対応OS
2022年12月時点での推奨スペックと対応OSは以下です。詳しくはUnreal Engineの公式Webサイトをご覧ください。
Windows | Mac | Linux | |
オペレーションシステム | Windows 10 64-bit | 最新の MacOS Big Sur | Ubuntu 18.04 |
プロセッサ | Quad-core Intel Intel または AMD、 2.5 GHz またはそれ以上のプロセッサ | Quad-core Intel、2.5 GHz 以上 | クアッドコア Intel または AMD、 2.5 GHz またはそれ以上のプロセッサ |
メモリ | 8 GB RAM | 8 GB RAM | 32 GB RAM |
ダウンロード方法をわかりやすく解説
続いて、Unreal Engineのダウンロード方法をまとめていきます。
まずはUnreal Engine公式Webサイトのこちらのページをクリック
↓
Epic Games Launcherをダウンロードし、インストールします。
↓
Games Launcherをクリックして立ち上げます。
↓
「ライブラリ」をクリックし、「Engineバージョン」から最新バージョンをダウンロード。インストール場所は任意のフォルダを指定。
↓
インストール後に、「起動」ボタンが表示されるようになるので、「起動」をクリックし、インストール完了。
Unreal Engineのチュートリアル!基本操作を解説
続いて、Unreal Engineの基本操作についてです。ゲームのプロジェクト作成からオブジェクト配置までをかんたんにまとめます。
「プロジェクト選択または新規作成」より「ゲーム」を選択し、「次へ」をクリック。
↓
「テンプレート選択」から任意のテンプレートを選択。今回はよく使う「ファーストパーソン」を選択。
↓
プロジェクトの保存場所を任意の場所に設定し、「プロジェクト作成」を実施。これでプロジェクトが完成します。
↓
「アクタを配置」の中から任意のオブジェクトを選択し、ドラッグアンドドロップしてオブジェクトを配置します。
以上が、プロジェクト作成からオブジェクト配置までの基本操作です。
入門者がUnreal Engineを使うときの注意点
Unityよりも操作が複雑になるといわれている
Unreal Engineは、Unityよりも操作が複雑だといわれることがあります。そのように言われる背景としては、特にビジュアル面に関してさまざまな機能が搭載されていることが考えられますが、使用していけばどんどん慣れてくるので、それほど心配する必要はないでしょう。
Unityと比べてマニュアルは英語が多いといわれている
UnityよりもUnreal Engineはまだ国内での開発者のノウハウが出回っていないと言われることも多いです。よりハイレベルな情報は英語を駆使して海外情報にアクセスする必要がありますが、初心者向けのチュートリアル系の動画やヘルプはUnreal Engineが公式として公開しているので、心配はいらないでしょう。
未経験者がUnreal Engineを独学で勉強する方法
これからUnreal Engineを勉強するのであれば、「独学」か「スクール」、どちらかの方法で学ぶことになると思います。
結論、ゲーム開発はかなりの根気と専門性が求められるものなので、コツコツと勉強するのが苦手な方は、スクールでプロの講師の指導のもとで勉強することを推奨します。
独学でUnreal Engineを学ぶ方法としては、以下があります。
・公式のチュートリアルによる学習
・Unreal Engineについて勉強できる書籍による学習
それぞれについて説明します。
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Unreal Engine公式のチュートリアルによる学習
Unreal Engineは公式サイトからドキュメントによるチュートリアル学習ができるようになっています。インストールの方法から各機能の紹介、実際に開発する際のフロー、Unreal Scriptの書き方まで、こと細やかに学習できるようになっています。
注意しなくてはならないポイントとして、ドキュメントは日本語ですが、チュートリアルの動画は英語音声である点が挙げられます。日本語字幕を使って、学習しましょう。
また、不明点があった際に、情報を探すのはやはり英語になることが多いので、学習プロセスにおいて英語力が必要となることは覚えておきましょう。
Unreal Engineについての書籍を使った学習
Unreal Engine関連の書籍も決して多いわけではないですが、発売されています。公式以上に噛み砕かれた内容を教科書のようにして、コツコツ学んでいく流れです。
一方で、Web教材と違って書籍だと若干情報が古かったり、細かい情報が網羅されていなかったりすることも考えられるので、その点はご自身による情報を掴みにいく技術が必要になると言えるでしょう。
情報を検索してもヒットしない場合は英語での検索や、コミュニティや勉強会参加による質問などによって、ひとつずつ悩みを解決していく努力が必要となります。
また、書籍学習はコツコツとやっていく努力が必要となるので、忙しい日常生活の中で、時間を作ってスケジュールを組んで勉強していくのは、かんたんではありません。
Unreal Engineを学習するなら、独学とスクール、どちらがいいのか?
Unreal Engineを勉強するにあたっての独学とスクールのそれぞれのメリット・デメリットを解説します。
Unreal Engineを独学で勉強するメリット・デメリット
メリット
- 費用をおさえて学習できる
- 自分のペースで学習できる
デメリット
- 不明点があったときに英語で資料を検索する技術が求められる
- 3日坊主になってしまいがち
- コミュニティ参加や勉強会など、横のつながりを作るための行動力が求められる
Unreal Engineをスクールで学ぶメリット・デメリット
メリット
- 一流のプロフェッショナルによるわかりやすい授業を受けられる
- 費用がかかる分、覚悟を持って学習できる、継続できる
- 資料が日本語でできているため、英語力が低くても勉強しやすい
- 講師の先生や同じ講座に通う仲間などのつながりを作りやすい
- 就職や転職につながる就職支援がある
デメリット
- スクール費用がかかる
- カリキュラムが決まっているため、自分のペースで勉強しにくいことがある
上記のようになります。
結論、自分を律してコツコツ学習できる方や、英語力が高い方は独学で勉強しても問題ありません。
しかし、コツコツ勉強するのが苦手な方や、業界におけるつながりを作りたい方はスクールに通うことをおすすめします。
Unreal Engineを学習したい方におすすめの「デジハリ・オンラインスクール」
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数多のクリエイターを輩出してきたデジタルハリウッドがプロデュースするこちらのオンライン講座。
新型コロナウイルス感染症のようなリモートが推奨される環境において、新しく学習をする方にはもってこいの内容となっています。
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デジハリオンラインの魅力①一流のプロによる指導
本講座の講師はUnreal 4エンジンを用いたプログラミングおよびテクニカルアートの第一人者。開発時に初心者がよく悩むポイントをしっかり把握した上で、カリキュラムを構成しています。
もちろん、テキストは日本語で作られているため、英語学習が難しい人にもおすすめです。
また、オンラインであっても、不明点を質問することはできるので、その点もご安心ください。
デジハリオンラインの魅力②いつでもどこでも勉強ができる
好きなときに好きな場所で、自分のライフスタイルに合わせて勉強できるのがオンライン学習の魅力です。
仕事終わりや家事の合間など、自分の勉強したい時間に自宅やカフェで勉強できます。わざわざ学校に通うための時間も必要ありません。
デジハリオンラインの魅力③就職支援
デジハリオンラインでは、卒業生の就職支援もおこなっています。これから本気でゲーム開発で仕事を見つけたい方、業界内におけるつながりを作りたい方にもおすすめです。
このように、様々な魅力をデジハリオンラインでは揃えています。
初期費用はかかりますが、「元をとる」という「本気」の観点を持って本気で勉強する意欲が湧くのも、スクールならではのメリットと言えるでしょう。
資料を揃えるのが難しく、学習ハードル高めなUnreal Engineをこれから勉強したい方、ぜひともデジハリオンラインのUnreal Engine講座をチェックしてみてください。
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