ユーザーが、インターネットで検索したときに最初に訪れたページが「ランディングページ」です。このランディングページを管理するWeb担当者は、さまざまなことを意識しなければなりません。
伝えたい情報をランディングページに盛りこんでデザイン・レイアウトのバランスをとることはもちろん重要ですが、実際にランディングページに訪問するユーザーの立場になり、コンテンツを見た瞬間にどのような印象を持ち、どのような手順でアクションを起こすのか考えることが必要です。
訪れたユーザーがランディングページの内容に興味を持ち、掲載されている製品・サービスを「購入したい!」「利用したい!」と感じたとしても、ランディングページから申し込みのページへ移動するためのボタンが見つからないことには、せっかく興味を持ったユーザーがサービスへの利用をあきらめてしまう可能性もあります。
「ランディングページ最適化=LPO」とは、ユーザーをサービス申し込みなどのコンバージョンまで自然に誘導できるようにランディングページを改善することを指します。
ここでは、ランディングページ最適化を意識したLPデザインのポイントを考えていきましょう。
ランディングページ最適化について考える
先ほど、LPO(ランディングページ最適化)は、ランディングページから得られる効果をより活性化させる試み・改善策であるとご紹介しました。
つまり、LPOは、ユーザーの離脱を未然に防ぎ、成約・コンバージョンまでの可能性をより高める内容でなくては意味がありません。
実際にランディングページ最適化を行った中で、次のような事例があります。
事例:中小企業のランディングページで、想定していたコンバージョン率が達成できない。
仮説1:競合と同じような訴求をしており、競合のリリースしているランディングページやサービスとの差別化が図れず、埋もれてしまっている。
仮説2:コンバージョンを誘導するためのボタンが、背景色と同化してすぐに見つけられなくなっている。
改善策1:クライアントの強みを生かした訴求で大手や競合との差別化をメインにする。
改善策2:ターゲットに合わせたLPデザインに変更するとともに、コンバージョンを誘導するためのボタンも目立つものに変更する。
たったこれだけのことで、コンバージョン率が1.8倍にまでアップする結果に至ったそうです。
ランディングページごとの課題を分析し、ピンポイントで解決できるかどうかでコンバージョン率は左右されます。
ユーザーの印象を決める「ファーストビュー」
ランディングページ最適化の中で、意外と改善の余地があるポイントが「ファーストビュー」です。
ユーザーがランディングページの中で最初に見る領域であるファーストビューを改善することで離脱率を下げることができます。
最適化を行う私たち自身が、チラシなどの広告に目を通す機会を想像してみましょう。
興味の薄い広告ほど、最初の見た目すなわちファーストビューによって、最後まで読む・読まない、を決めるのではないでしょうか。
ランディングページに目を通すユーザーも同じ心理です。
例えば、「ダイエット食品 効果」というキーワードで検索してWebサイトを訪問したときに、ファーストビューで商品の特徴について説明したり、安さばかりをアピールしたりしているランディングページでは、ユーザーは欲しい情報を得られず去ってしまいます。
ユーザーが求めている情報を提供することを意識し、ユーザーが自然と入り込めるような演出をランディングページ上で行うことが大切です。
まとめ
ランディングページは、Webからお客さまのサービス申し込みや資料請求などのアクションを得るための大切なツールです。
収益モデルの1つとしてWebを利用するのであれば、ランディングページ最適化が急務である企業も珍しくはありません。
ランディングページ最適化を行うときは、ユーザーや時期に合わせてコンテンツ(サービスの内容、掲載している商品の情報など)を動的に変更することも大切ですが、何よりもユーザーのニーズを特定した上で、より効果的な訴求をすることが重要です。