デザイナーやマーケティング担当としてチラシを制作している方々にとって、チラシ作りは単に「きれいなデザイン」を作れば評価されるものではありません。

チラシデザインを見たユーザーから、なんらかの反響を得られる「売れるチラシ」を求められます。

もっといえば、チラシを見るユーザーの多くはチラシを手にとった最初の段階では、広告の内容にほとんど興味がありません。

チラシの内容について、興味・関心の薄いユーザーにひと目で宣伝したい内容を伝えるチラシデザイン。

宣伝している内容に興味を持ったユーザーから、製品への購買意欲やサービスへの利用までを演出できるチラシデザイン。

売れるチラシのデザインには、段階的にユーザーの心を動かす要素が込められています。

ここでは、売れるチラシデザインを作成するためのコツを3つ挙げてみました。

1.誰に・何を・どのように?を考える

チラシそのものの方向性

 

売れるチラシやデザインを制作する前準備として、広告としてチラシそのものの方向性を考えなくてはなりません。

前述した通り、基本的にユーザーはあなたの作るチラシを読まない、読んでも行動に移さない、商品を購入しないという状態です。

ユーザーにとって広告からの情報は、読むのも面倒な宣伝文句(≒セールストーク)なのです。

では、このような状態からどのようにすれば、ユーザーにチラシの内容に興味を持ってもらえるのでしょうか?

まずは、チラシを見るターゲットを明確にすることです。

「誰に、何を伝えて、チラシを見た後にどのような行動を起こしてほしいのか?」

最初のターゲット設定がずれていると、今後どんな優れたチラシデザインを作ってもチラシからの反響はイマイチ得られません。

幅広い人を対象にしたチラシの作り方ではなく、購入する人を絞ったチラシの作り方・考え方が重要なのです。

 

2.コピーライティングに力を入れる

コピーライティング

コピーライティングとは、言葉や文章の力だけで人に興味を持ってもらったり、商品を購入してもらったりする能力のことです。

雑誌の広告や通販カタログのキャッチコピーを眺めているうちに、なんとなく商品を購入したくなってきたという経験が皆さんもあると思います。

チラシの場合は、どのような要素を意識してキャッチコピーを作れば良いでしょうか?

1つは、ユーザーが商品を購入したりサービスを利用したりすることによって得られるメリットを分かりやすくアピールすることです。

ダイエット商品のチラシであれば「たった一週間でウエストが○○センチ縮んだ!履けなかったズボンが履けるようになった」などの嬉しい体験。

学習塾のチラシであれば「偏差値○○が□□までアップ」「お子様の学力を底上げする」など近い将来に起こりうる結果をキャッチコピーに盛り込みます。

チラシのキャッチコピーを考えるときも、メインになるターゲットを明確に絞り込むことが重要です。

 

3.チラシデザインで意識すべきこと

チラシデザインを作成する上で、大切なことは「読み手にとって伝わりやすく分かりやすいデザインを心掛けること」です。

お客さまの心に届くようなキャッチフレーズを考えても、読みにくいデザイン・分かりにくいデザインでチラシを作成してしまっては、内容が伝わらないままスルーされてしまいます。

ただし、こだわったデザインでチラシを作ることが、かならずしも正解とは限りません。

当たり前ですが、宣伝を目的としてチラシは作られます。

たとえ素人でも作れるようなシンプルなデザインであっても、「チラシから反響を得る」という結果さえでれば正解であり、「売れるチラシ」と呼べます。

お客さまに何を一番に伝えたいのか?宣伝したいのか?という点を意識してチラシのデザインを考えてみましょう。

 

まとめ

売れるチラシデザインに煮詰まったときは、すでにリリースされている他社のチラシを参考にすることも1つの方法です。

特に、デザイナー自身が客の立場で「利用したい!」と思えるチラシは、他のユーザーにとっても魅力的な可能性があります。

ただし、著作権などに注意し、参考程度にとどめるようにしましょう。