文章で人の心を動かす仕事をしたい!と考えたことがある方は多いのではないでしょうか。そんな方にオススメの職業の一つに、「Webライター」があります。

しかし、Webライターと一口に言ってもその種類は多様です。どうすればWebライターになれるのか、実際どれくらいの収入があるのか、必要スキルはどのようなものなのかなどをまとめていきたいと思います。

Webライターとは?

Webライターとは、その名の通り、Webメディアで文章を書く職業のことです。

もともと「ライター」と聞くと、雑誌や書籍などの紙媒体の文章執筆を商いにする人たちが多かったですが、インターネットの発達に伴い、Web媒体で文章を書く人たちが増え、「Webライター」という言葉が生まれました。

Webライターの種類

Webライターにはいくつかの働き方のパターンが存在しています。

事業会社所属のWebライター

ある事業会社に所属し、自社媒体で執筆するライターがこちらのパターンです。2010年代前半から企業がオウンドメディア(自社メディア)を立ち上げて、集客や事業成長に役立てようとすることが増えてきました。

オウンドメディアでの記事執筆や、自社サイトのコンテンツ更新、WantedlyやBizreachなどの求人媒体での求人作成、社内向けのマニュアルや社内報作成、SNS更新など、仕事の幅はさまざまです。

後述する編集プロダクション所属のWebライターやフリーランスは複数のクライアントを相手に広く対応することが求められますが、より深く自社の媒体や自社状況を把握しつつ、文章を執筆していく必要があります。

編集プロダクション所属のWebライター

編集プロダクションとは、文章や映像の編集を企業向けに提供する企業のことを指します。媒体を持っている企業や、広告代理店などから発注を受けて、それぞれの媒体に掲載する記事コンテンツや文章を提供します。

たとえば医療領域や薬事法の絡むような、プロダクションならではの専門性の高い領域の文章や、ハイレベルな執筆力が求められることも多いです。基本的にクライアントも複数担当するので、深くクライアントの要望や媒体特徴をとらえながら、効率的に執筆していくことが求められます。

フリーランスのWebライター

事業会社や編集プロダクションとは異なり、最近は企業に所属せずに個人事業主として仕事を受けて働く、フリーランスのWebライターも増えてきました。

2010年代前半から、ランサーズやクラウドワークスのようなWebプラットフォームを経由して、誰でも気軽に仕事を受発注しやすくなりました。また、ソーシャルメディアの発達に伴い、Webを通じて自身の書いた記事を発信しやすくなったので、企業からダイレクトに発注がしやすくなっています。

こういった変化もあり、時短勤務の方や育児中のパパママ、副業をしたい方など、フリーランスとしてライターの仕事をする人たちも増えてきました。

Webライターの仕事内容と平均年収

細かい流れやどこまでライターが担当するかは企業によって異なりますが、Webライターの仕事は以下のような流れで進みます。

1.記事の企画
2.取材・調査
3.執筆
4.編集者による戻し
5.再執筆
6.入稿・公開
7.拡散

インタビューなどの取材時には場合によってはカメラ撮影をすることもありますし、コラムなどであれば場合によっては自ら図やイラストの作成などのクリエイティブ部分を担うこともあります。
また、WordPressのようなCMS(コンテンツマネジメントシステム)に入稿する作業も担当することもあります。

Webライターの平均年収は人によって大きく異なりますが、専業として働く人で300~450万円ほどがボリュームゾーンなのではないでしょうか。

医療や薬事法、法律やお金の関わる領域などは専門性が高いため単価も高い傾向があります。また、SNSで人気で「この人にお願いしたい!」という指名が入るような人気Webライターも単価が高くなります。

いずれも、その領域において、「替えが効かない」「PVやUUなどの数字のとれる」ライターに仕事が集まり、高単価な案件を獲得できるといえるでしょう。

Webライターになるための方法

Webライターになるのに、必要な資格などは特にありません。Webライティングの仕事を担当し、Webライターとしての実績を積み、「Webライターだ」と名乗れば、言ってしまえばWebライターになれます。

Webライターになるためのパターンもいくつかあります。

事業会社に所属する

メディアを運営していたり、メディアを運営していたり、Web上のコンテンツ発信に力を入れていたりする事業会社に入社し、その中でWebライターの仕事に就いて、企業内のWebライターになるパターンです。
社内の異業種として働いていても、部署異動などでこちらの職種を担当することもできるでしょう。

編集プロダクションに所属する

編集プロダクションに入社し、その中でWebライターとして働くパターンです。未経験からいきなり編集プロダクションに入るのはかんたんではありませんが、募集をかけている企業も一定数あります。

オススメは、クラウドソーシングや個人のブログやnoteなどでいいので、自分の書いた記事のポートフォリオがある程度まとまった状態で、選考を受けてみることです。

フリーランスとして働く

クラウドソーシングや友人経由などでまず最初の実績を作り、それを基軸にWebライターとして働き始める人も多いでしょう。フリーランスのWebライターになること自体は難しくありませんが、継続的に、高単価の案件を担当し続けるのはかんたんではありません。

いきなりライティング一本で独立するのではなく、まずは本業をがんばりながら、副業としてライターの仕事をする人も多いです。

Webライターに必要なスキルとは?

Webライターは、クラウドソーシングなどの発達によって誰でもなりやすい仕事にはなりましたが、本来であれば、かなりの専門職です。

センシティブな領域であればあるほど、文章表現が一つ違うだけで、場合によっては大きな損失に繋がりかねません。また場合によっては、インタビューやカメラ撮影などマルチな対応が求められるので、臨機応変な対応力も必要です。

Webライターには以下のようなスキルが求められます。

・企画・構成力
・媒体にマッチした表現力
・深い媒体、顧客理解
・一語一句にこだわるチェック力
・SEOライティングのスキル
・発信メディアごとのトンマナ理解
・クライアントや社内との調整力
・スケジュール管理能力
・インタビュースキル
・カメラ撮影のスキル

フリーランスであれば、価格交渉や顧客開拓などさまざまなスキルがさらに求められます。
Webライターはなりやすい仕事なのかもしれませんが、それゆえにライバルも多く、求められるスキルの幅は広く深い仕事といえるでしょう。

Webライターになるために必要な資格

前述したように、Webライターになるのに特に資格は必要ありません。一方で、自分のスキルレベルを証明するのがなかなか難しい仕事でもあるので、対外的に自身のポートフォリオを作成して、それを読めばレベルがわかるようなページを用意しておくとよいでしょう。

その際は、どのようなポジションでその仕事に携わったのかも一言まとめておくと、ポートフォリオを見る側からすると丁寧です。

Webライターに向いている人・向いていない人とは?

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Webライターに向いている人をざっくりまとめると以下です。

・文章を書くことにかなり強いこだわりがある人
・日頃からWebの文章を読むのが好きな人
・文章を書いて「課題解決」したい人
・根気強い人
・責任感の強い人
・興味の幅が広い人
・読者の反応やPV/UUなど「公開後」に関心を持てる人

反対にWebライターに向いていないのは以下のような人です。

・おおざっぱな性格の人
・文章だけ書いていればいい!という感覚の人
・ラクな仕事がしたい人
・発信する文章に責任を持たない人
・SNSやブログのようにひたすら自由に文章を書きたい人
・大きく稼ぎたい!という人

Webライターを目指す人に多いのが、SNSやブログのように自由に文章を書きたい!という人です。Webライターの仕事は基本的に、メディアを通じた課題解決。

中には、自由に記事を書いて、そこから人気を博す人もいますが、ほんの一握りです。メディアの目指す方向性と読者やクライアントのニーズに沿って、文章を通じて課題を解決する発想、柔軟に色んなことをやってみる興味範囲の広さ、そして根気強く文章と向き合うマインドが重要です。

まとめ

終わりになりましたが、Webライターはかんたんな仕事ではありませんが、文章というある意味、普遍的なスキルを用いて、人の心を動かすことができる仕事ができるというのは面白いです。

大変な場面もきっとありますが、少しでも志があるのであれば、思い切ってライティングの世界に飛び込んでみてはいかがでしょうか。