商品パッケージやお店の看板など、私達の暮らしにはロゴが溢れています。また、クラウドソーシングでロゴデザインの案件を見かけることもあります。興味がある企業の案件で、自分もロゴを作れたらいいのにと思った経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。ロゴをデザインするためには、どのようなスキルが求められるか意外と知らないものです。

そこで今回は、日頃よく目にするロゴデザインの世界について調べました。

 

そもそもロゴとは?

ロゴとは「ロゴタイプ」の略称で、社名や商品名などの文字を特別にデザインしたもののことです。まれに「意匠文字」と呼ばれることもあります。また、会社などのシンボルマークとあわせた「ロゴマーク」をロゴと呼ぶ場合もあります。

いずれにせよ、企業や商品をブランド化するための有力な道具であることは間違いありません。

 

ロゴのデザインは誰にでもできる?

ロゴのデザイン
ロゴはだいたいシンプルなものなので「自分でも作れるのではないか」と、思う方も多いでしょう。クラウドソーシング上のロゴコンペを見ると「Illustratorで納品のこと」と記載されているものがほとんどです。Illustratorが操作できれば、自分にも作れるように思えるかもしれません。

しかし、ロゴのように簡単かつシンプルなもので、あらゆる人に一目でコンセプトを理解させるデザインというのは、決して簡単に作れるものではありません。もし、それなりのロゴをデザインしようと思うなら、グラフィックデザインを一通り勉強することをおすすめします。最近は良質な参考書も多数あるため、独学でもロゴの勉強は始められます。実際、グラフィックデザインを独学で勉強してロゴデザインの世界で活躍している方も少なくありません。

 

ロゴのデザインのために必要なスキル

ロゴデザインに必要なスキル
ロゴのデータはIllustratorでの入稿を必須としているケースがほとんどです。そのため、ロゴ制作には、まずIllustratorを使えるスキルが必要になります。ロゴだけならばIllustratorだけでも十分ですが、ロゴを使ったチラシやバナー、Webサイトの制作も受注したいならばPhotoshopも習得しておきましょう。シンボルマークやキャラクターはPhotoshopを使用した方が簡単に制作できることも多々あります。

チラシやWebサイトなど多角的な展開も可能なロゴデザインですが、重要なのは文字のデザインです。最近では、商用利用可能なフリーフォントも増えてきていますが、やはりそれだけではどうしても限界があります。ロゴデザイナーの多くが利用しているモリサワフォントは、パスポート(フォント使用のライセンス)に年間5万円ほどかかりますが、持っていて損はありません。しかし、初めのうちは初期費用を抑えるためにも様子を見たいのであれば、買い切り型フォントを使用するということも1つの方法です。

さらにロゴデザインを極めようと思ったら、レタリングのスキルを身につけると、他のデザイナーと一線を画することができるでしょう。レタリングとは、Illustratorなどのソフトウェアに頼らず手描きで文字を作成することです。なお、ロゴそのものを商標登録するには既存フォントは使えないため、レタリング技術は必須のスキルです。

さらに、配色に関するセンスも問われるのがロゴデザインです。色彩検定、カラーコーディネーター試験などの勉強を通して配色理論を体系的に身につけておけば、役に立つこともあるでしょう。

この他にも、Web制作、Webマーケティング、テキスト作成に関する知識が豊富ならば、さらに受注のチャンスが期待できます。例えば、Web制作関係ではHTML、CSS、PHP、JavaScriptなどのWebサイトのコーディング技術が該当します。Webマーケティングでは、SEO、SEM、リスティング広告、ネットショップ運営などのWebサイトの集客・運営スキルが強みになるでしょう。また、テキスト関係では、コピーライティング、コンテンツライティングの心得があると、ロゴをイメージするのに役立ちます。

 

まとめ

独学でもスキルを磨くことを怠らなければ、ロゴデザインの世界で活躍することも十分可能です。しかし、ロゴデザインはあくまで相手に伝わらなければ意味がありません。独学であっても、仲間や先輩と交流し切磋琢磨することを忘れずに努力しましょう。お互いの作品を発表して批評する場を設けると、デザイナーとして働く予行演習になるためおすすめです。