Webサイト閲覧者の特性や傾向を知るための手段「アクセス解析」は、Webサイトの課題の発見・広告効果の測定のために不可欠です。アクセス解析によって得られた結果は「PDCAサイクル」を回す際に重要な役割を果たします。Webマーケティングで重要なWebサイト解析の指標を理解し、ユーザー動線の改善など、Webデザインにもアクセス解析結果を生かしましょう。

 

アクセス解析とは

「アクセス解析」(Access Analysis)とは、Webサイトへのアクセス記録を解析することです。アクセス解析によってユーザーがいつ、何名訪問したかをカウントするだけではなく、何回目の訪問か、ページの滞在時間やページにたどり着いたキーワードや使用している検索エンジン、契約中のプロバイダやOSまで知ることができます。

ユーザーの傾向や特性を知ることによってサイト改善の糸口を探ることが可能ですが、アクセス解析によってすべてのユーザー情報を取得することはできません。クリックを通じたユーザーの行動履歴は分かりますが、名前や性別、年齢などの属性情報を知ることはできないことを覚えておきましょう。

 

Webマーケティングでアクセス解析が重要な理由

アクセス解析が重要な理由これまでは店舗での対面式の商品・サービスの販売が主な販売経路でしたが、近年ではWebサイトを訪問して気に入った商品をすぐその場で購入することが当たり前の時代になりました。

リアル(店舗)での購買行動とは異なり、オンラインでの購買行動は詳細な履歴が蓄積されます。このデータをWebマーケティングに生かさない手はありません。

ユーザーがサイトで購入する(または購入しない)原因を探ることがWebマーケティングを成功させるための鍵です。Webサイトを設計する際は企業目線で自社商品・サービスの内容を一方的に発信するのではなく、ユーザーが抱える問題を解決してスムーズに購入につなげるための動線を意識する必要があります。

 

アクセス解析ツールを使うことで、ユーザーがどのようなプロセスをたどり、どのようなアクションを起こしたのかを手軽に調べることができます。

見込み客のニーズを的確に捉え、営業活動に生かすことができれば受注率をアップさせることが可能です。例えば、多くのユーザーが商品名を検索してサイトにたどり着き、何度も訪問していれば購入に至っていなくてもニーズが高い商品であると判断できます。

 

アクセス解析で重要な指標

Webサイト解析の指標アクセス解析を使ってWebサイトの課題を発見するためには、アクセス解析の主要な指標「PV(ページビュー)数」「訪問回数」「訪問者数」「新規率」「直帰率(記事を読むだけでアクションを起こさなかった率)」「平均滞在時間」「平均的な閲覧ページ数」をチェックします。上昇・下降傾向や季節、曜日によって特徴がないかを見てください。

 

これらの指標を定期的(例えば1ヶ月単位)にチェックし、Webサイトに改善の余地がないか確認しましょう。特に直帰率の高いキーワードやページがある場合は、すぐに対策が必要です。せっかくニーズが顕在化しているユーザーがWebサイトを訪れてくれたのですから、Webサイトを回遊してくれるような仕掛け作りを行いましょう。

 

また、申し込みフォームがある場合は「コンバーション数」「コンバーション率」が重要な指標になります。「コンバージョン(Conversion)」とはWebサイト上で獲得できる最終的な成果のことです。オンラインショッピングサイトであれば商品購入、BtoBサイトであれば資料請求などがコンバージョンに当たります。

 

まとめ

今回はWebサイト解析の指標についてご紹介しました。アクセス解析の指標はユーザーの特性や傾向を知るための貴重な材料です。解析によって得られた結果が経営戦略に影響を及ぼす可能性も十分考えられます。Webサイト解析で変化を発見したときはなぜこの変化が起こったのかを分析し、今後のWeb施策に生かしてください。