Webサイトの制作に関わっている中で、フレームワークという言葉を目にする機会が増えました。JavaScriptでも同じようにフレームワークという言葉が使われます。これがどういったものなのか気になる方もいるかもしれません。なぜJavaScriptにはフレームワークが求められるのでしょうか?
JavaScriptで使われるフレームワークとは?
フレームワークを日本語に直すと、「枠組み」や「骨組み」です。ソフト開発の面では、複数の人たちで取り決めを作り、個々でバラバラに開発を進めていかないようにする意味合いがあります。
例えば、共通して使う機能をモジュール化したり、品質を均一化させたりするためのルール作りにフレームワークを活用しています。複数のプロジェクト間でもフレームワーク設定があれば、当事者以外の人もソフトの運用が行いやすくなり、メンテナンスの面で楽になるでしょう。
では、JavaScriptの場合はどうなのでしょうか。JavaScriptでも同じようにフレームワークを使用して、品質や生産性を向上させることはできます。しかし、サーバサイドとクライアントサイドでは求められるものが異なり、同一にすることはできないのが実情です。それでもJavaScriptのフレームワークには、複数のWebブラウザで同じように動作すること、コードをまとめることで全体の見通しを良くすることが求められています。
Web制作で必要となるJSフレームワーク
JavaScriptを作成する上で最も大切なのが、各Webブラウザでの互換性です。Webブラウザには多数の種類があり、Aでは動くがBでは動かない、では困ります。しかし、これはJavaScriptではよく起こることです。アプリケーションを広く使用してもらうためには、互換性についても最低限考えなければならないでしょう。
日々変わっていくWebブラウザに対応させるために、JavaScriptのフレームワークが必要とされ、これらはオープンソースとして提供されています。今ではJavaScriptの制作は、フレームワークなしでは開発が進まないほどです。
よく使われるJavaScriptフレームワーク
JavaScriptフレームワークにも、さまざまな種類があります。その中でも人気があるオープンソースフレームワークを3つご紹介しましょう。時代と共に変化していきますが、2016年現在では次のようなJavaScriptフレームワークが多く使われています。
AngularJS
JavaScriptフレームワークでも大手で人気があるオープンソースが、AngularJSです。テンプレートエンジンや双方向データバインディング、セキュリティ対策、ビュー出力時のデータの加工フィルターなど、多様な機能が備わっています。
JavaScriptフレームワークをはじめるならこれ、といわれるほど高い人気を誇っています。開発先がGoogleというのも、多くの方に支持される理由の1つでしょう。AngularJSは次のバージョンもリリースされていて、Angular 2もあります。モバイル最適化などの機能も備え付けられているため、これから利用する方はAngular 2の導入がおすすめです。
React
Reactは、Facebookが開発したJavaScriptフレームワークで、FacebookやYahoo!などでも採用しているフレームワークです。MVC(Model・View・Controller)でいうところのViewのみを担当しています。さらにJavaScriptのコードの中に、HTMLタグのようなものを書くこともでき、シンプルな実装が売りとなっています。
Vue.js
JavaScriptフレームワークとしてはまだ新しいのですが、学習コストも低くビギナーにおすすめできるJavaScriptフレームワークの1つがVue.jsです。MVVMと呼ばれる設計パターンを採用しており、Model、View、ViewModelと3つのアプリケーションで構成されています。シンプルでコンパクトに収まっているのが特徴です。
まとめ
Web制作関連者なら覚えておきたいJavaScriptフレームワークの基礎知識から、おすすめのJavaScriptフレームワークまでをご紹介しました。何を開発するかによっても必要なフレームワークは異なりますが、プログラミングをこれから勉強しようと考えている方は、大手のフレームワークから取り組んでみると良いでしょう。気になるフレームワークがあれば、まずは使ってみてどんなものか確かめてみてください。