Webサイトの制作を通じて、世の中の課題を解決するWebデザイナーのお仕事。

インターネットが普及し、今後ますます需要が高まると考えられる職業ですが、いったいどのような仕事内容で、どのようなスキルが求められるのでしょうか。

解説していきます。

 

Webデザイナーとは

Webデザイナーとは、その名の通り、Webサイトをデザインする人のこと。企業や個人のクライアントの依頼を受けてWebサイトを制作することで対価を得る職業です。

デザインと聞くと、グラフィックデザイナーのように絵や図を描く職業を思い浮かべる人もいるかもしれませんが、それはWebデザイナーの仕事の一部であり、Webデザイナーはもう少しWebサイト構築におけるテクニカルな要素を担う仕事です。

 

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Webデザイナーの仕事内容

それでは、実際にWebデザイナーがどのような仕事をしているのかを仕事のフローにならって紹介していきたいと思います。

1.Webサイトの要件定義をする(企画)

Webデザインといっても、いきなりWebサイトのコーディングをするわけではありません。

Webサイト制作も、ビジネスとしておこなう以上、数十万〜数百万程度の費用をクライアントから支払ってもらって実施することになります。

予算の中から、もっともニーズに沿ったWebサイトをつくるために、まずはクライアントとの入念なすり合わせが必要となってきます。

  • Web制作の目的と理想状態は何か
  • スケジュールはどれくらいか
  • 予算は最適か
  • ターゲットペルソナはどのような人なのか
  • 理想のWebサイトをつくる上で必要と思われる要素は何か
  • プロジェクトはどのように進めるとよいのか
  • イメージに近いWebサイトはあるか
  • 色合いや雰囲気はどのようなものか

などなど。Webサイトは企業やサービスの「顔」ともいえるもの。

ここの要件定義をいかに丁寧にやるかで、その後の成果に大きく響くといっても過言ではありません。

反対にここが上手くすり合わせできていないと、クライアントからの手戻りが増え、場合によっては追加予算が必要になり、クライアントにとっても自社にとってもプラスオンのコストが発生してしまう可能性があります。

2.ワイヤーフレームの作成

要件定義をもとに、WebデザイナーがWebサイトの骨組みイメージ図である「ワイヤーフレーム」を作成します。

  • ロゴはどこに配置するのか
  • ファーストビューにはどのようなビジュアルを、どのような大きさで置くのか
  • メニューバーはどこに配置するのか
  • メニューバーのメニューにはどのようなものを置くのか
  • フォントサイズはどれくらいか

上記は一例ではありますが、どのような「要素」をどのような「大きさ」で「どこ」に配置するかをまとめるのがワイヤーフレームの役割です。

3.Webサイトのデザイン

ワイヤーフレームをもとに、ボタンや各種ビジュアル、全体の配色イメージなど、IllustratorやPhotoshopなどを使ってデザインをしていきます。

コーディングを始めると、より手戻りにかかる時間が増すので、このステップでクライアントと完成イメージの方向性に相違がないかをすり合わせておきましょう。

クライアントは必ずしもWebサイトに詳しい人ではありません。Webに詳しくない人のほうが、手戻りが発生した際にちゃぶ台をひっくり返したように修正が発生することも多いので、入念に「これで問題ないか?」を話し合っておきましょう。

「松・竹・梅」のように、いくつかパターンを出しておくと、もっとも近いイメージをクライアントは判断しやすいです。

4.Webサイトのコーディング

前のステップでIllustratorやPhotoshopで作成したデザイン図をもとに、実際にブラウザで表示されるように、HTML、CSSを用いてコーディングをします。

以前は、PCから閲覧するユーザーがほとんどでしたが、最近はスマートフォンの普及によって、スマートフォンから閲覧する際のユーザビリティが重要になってきています。

両方に対応するためにも「レスポンシブ対応」したコーディングするのが近年は主流となっています。

コーディングの方法は、その後のサイト運営時の検索エンジンからのトラフィックにも大きく影響するので、コーディングする人はSEOの基礎を抑えておくとよいでしょう。

コーディングしたサイトについてのクライアントとの同意がとれたら、いよいよローンチです。

 

以上が、おおまかなWebデザイナーの仕事内容とフローになります。

Webデザイナーになるには?

続いて、これからWebデザイナーになりたい!と思う人がどうすればWebデザイナーになれるかをパターンごとに解説します。

大きくわけて、Webデザイナーになるには「新卒採用」「Webデザインスクール(専門学校)からの就職」「独学で勉強してからの就職」があります。

新卒採用

学生の方にとっては、新卒採用枠として、Webデザイナーになるのが最も多いのではないでしょうか。

新卒採用の特徴としては、即戦力が求められる中途採用と異なり、ポテンシャル採用だという点です。すなわち、過去にデザイン経験がなくても、入社して教育を受けながらスキル習得ができます。

しかし、最近は新卒採用であっても、中途採用のような即戦力な人材が求められる傾向になってきているので、Webデザインを何かしら経験しているのは確実にアドバンテージになるでしょう。

Webデザインでご飯を食べていきたい!と感じている学生さんは、できるだけ早いうちから実際にWebデザインの仕事を経験しておくことをオススメします。

 

Webデザインスクール(専門学校)

Webデザインスクールに通い、Webデザインの基礎スキルをおさえてから、就職・転職するパターンです。

Webデザインスクールや専門学校の強みは、専門のカリキュラムがあって、フィードバックを受けながら学習できることと、卒業後に就職や転職支援が受けられることです。

また、独学と違い、一緒に勉強する仲間ができるため、途中離脱しにくいというところも大きなメリットです。

社会人で、これからWebデザイナーへとキャリアチェンジをしている方にはWebデザインスクールに通うのをオススメします。

 

独学

独学で、教本などを用いてWebデザインを勉強し、その後の就職・転職につなげるパターンです。

独学は効率的に学習できる人にとってはオススメですが、三日坊主になってしまうリスクが高かったり、スクールと比較してフィードバックが受けにくいという難点があります。

また、就職活動をする際に、「独学」だと実際どの程度のスキルレベルがあるのかがわかりにくいので、自身のポートフォリオを丁寧にまとめておく必要があるでしょう。

 

Webデザイナーに求められるスキル

それでは、Webデザイナーにはどのようなスキルが求められるのか解説します。

テクニカルスキル

  • HTML/CSS
  • WordPress構築スキル
  • Illustrator/PhotoshopなどのAdobe系スキル

Webデザイナーは専門職です。

HTMLやCSSなどのコーディングのために欠かせないスキル、最も使用されることが多いWordPressの構築に関するスキル、デザインをする上では欠かせないIllustratorやPhotoshop、Dreamweaverなどのスキルはマストで必要でしょう。

いずれも、納品物のクオリティを左右し、Webサイトをローンチした後のトラフィックや購買などに大きな影響を与えます。

クライアントから「前のサイトのほうがよかった」なんて言われるがないように、スキルアップのための継続学習をしておきましょう。

ビジネススキル

  • プロジェクト管理能力
  • クライアントの意図を汲み取る能力
  • ステークホルダーとの調整力
  • 「納品」の先の「成果」を見据えるマーケティング的視点

Webデザイナーだから、Webデザインだけしていたらいいというわけではありません。

発注者である、クライアントの求めているものを確実に理解し、あらゆるステークホルダーと連携しながらプロジェクトを進めていく高度なコミュニケーション能力が求められます。

Web制作会社からすると、ついつい「納品」がゴールになりがちですが、クライアントとしては、その後の運用を見越した課題解決がしたいので、先々を見据えていかに成果を出すかを考えたコミュニケーションが重要になります。

テクニカルスキルとビジネススキル、そのどちらかが欠けていると、Webデザイナーという仕事は成立しません。

Webデザイナーは、抽象度の高いイメージを具体化し、実際に形に落とし込む仕事です。入念な「すり合わせ力」と、社内外の関連する人たちを「巻き込む力」の両方が必要となります。

難易度が高い仕事ではありますが、その分、やりがいがある仕事ともいえるでしょう。

 

あると強みになる検定試験・認定資格

Webデザイナーになるには、資格は必要ありません。

しかし、Webデザイナーのスキルセットはなかなか対外的に示しにくいという事情もあってか、検定や資格も多く存在しています。

とくにフリーランスの方など、Webデザイナーとしての箔をつけたい人はチャレンジしてみるのをオススメします。

 

ウェブデザイン技能検定

Webデザインに関する資格にはさまざまな種類がありますが、Webデザイナーを目指している方にまずおすすめしたい資格が「ウェブデザイン技能検定」です。ウェブデザイン技能検定は国家資格であり、検定試験に合格すれば「技能士」を名乗ることができます。

試験は1級・2級・3級の3つのレベルが用意され、2級と3級が年4回の実施、1級は学科と実技が別の日程で年1回の実施です。

3級は業務でWebデザインに携わっている方でなくとも、公式テキストなどを参照しながら要領よく勉強をすれば合格する可能性があります。公式サイトによると合格率は60~70%です。

3級を取得したら2級にチャレンジしましょう。HTML・CSSの基礎知識とコーディングの経験があれば、スムーズに理解できるはずです。Adobe社のPhotoshopを使ってWebサイトを作ったことがある方は、2級の合格を目指しても良いでしょう。合格率は40~50%です。

難易度は国家資格だけあり、他の民間資格よりも高いです。

 

Web検定(Webデザイナー)

「Web検」の通称で知られるWeb検定の「Webデザイナー」試験は、これからWebデザイナーを目指す学生、社会人の方やWebデザインの知識を職務上必要とする方を主な対象としています。Webに関わるのはホームページのメンテナンス程度という方にもおすすめです。

試験はCBT方式(コンピューターによる解答方式)で実施され、月曜から日曜までの毎日、J-Testingテストセンター(全国約200会場)または、プロメトリックのテストセンター(全国約200会場)にて受験可能です。

勉強方法としては、公式テキスト・問題集が発売されているので、そちらを購入して勉強するとよいでしょう。

難易度は、高すぎないレベルです。

 

その他の資格は以下の記事をご覧ください。

【初心者Webデザイナー向け】Webデザインに役立つ資格7選

 

Webデザイナーの平均年収と将来性

Webデザイナーになってみたいけど、年収や将来性は実際どうなんだろう…と気になる方も多いと思います。

Webデザイナーの年収や将来性は以下のように考えます。

Webデザイナーの平均年収

Webデザイナーは20代後半から30代前半までの若い年齢層の人が多く、平均年収は300万円から400万円程度です。また、着実に実績を積み、Webデザイナーから上位職の「Webディレクター」や「Webプロデューサー」へステップアップできれば高い収入を見込むことができます。

なお、WebディレクターはWebサイト制作のプロジェクトメンバーに制作指示を出すポジション、Webプロデューサーはプロジェクトを統括するポジションです。

キャリアとしては、「①事業会社のインハウスデザイナー」「②Webデザイン会社でクライアント向けに働くデザイナー」「③独立したWebデザイナー」といったパターンがあります。

 

「①事業会社のインハウスデザイナー」「②Webデザイン会社でクライアント向けに働くデザイナー」の場合、一般的に、プレイヤーとして成果を出すか、マネジメントとして他のデザイナーたちを牽引することで昇給が見込まれます。

Webデザイナーは独立する人が多い職業でもあります。フリーランスや法人として独立すると、デザイン以外の契約書のやり取りなどの業務も担うことになりますし、会社員と違って自分でリスクを背負うことにもなりますが、その分、個人の名前で仕事ができたり、自分で値段をつけられたり、人気を博したら自分の好きな仕事のみをできるようになるなどの特徴もあります。

 

最近は本業をやりながら、個人で副業としてデザインの仕事をする人も増えてきているようです。

Webデザイナーは副業でもできるの?仕事を獲得する方法と収入の目安

Webデザイナーの将来性

電通調査による「2019年 日本の広告費」によると、インターネット広告費が、テレビ・ラジオなどのマス広告費を上回ったそうです。

すなわち、Webプロモーションに費用をかける企業が増えているということであり、Webデザイナーの活躍の幅は増えています。

また、クラウドソーシングなどの発達や、キャリア観の変化により、フリーランスや副業のWebデザイナーとして働く人も増えています。

すなわち、Webデザイナーとしての将来性は以前より感じやすい状況になってきているということ。一方で、Webデザイナー人口増加に伴い、スキルを持っていないと淘汰もされやすい状況になってきているとも言えるので、基礎スキルのアップと実践の数が明暗を分けるとも言えるでしょう。

技術を極める?マネジメント?Webデザイナーのキャリアパス例

まとめ

Webデザイナーについての仕事内容や将来性、必要スキルなどを解説してきました。

Webデザイナーは多くのスキルセットが求められる仕事ですが、その分、自分の手掛けたWebサイトが世の中やお客さんに評価されたときの喜びが大きい職業でもあります。

ぜひとも、あなたもWebデザイナーの道を歩んでみてはいかがでしょうか。