アニメ制作やグラフィックデザインの場面でも、キャラクター作りをしなければならないことがあります。見た目がかわいいだけではインパクトに欠けており、ユーザーが愛着を持ってくれません。どのような作り方が魅力的なキャラクターを生むのか、基本を覚えておきましょう。

 

カンペキなキャラクター設定は面白くない

カンペキなキャラクター設定は面白くない
漫画やアニメの世界の主人公は、カンペキで何でもできるスーパーヒーロー、というイメージを持つ方もいるかもしれません。しかし実際には、カンペキと思えるようでも欠点があって、人間らしさを感じるものです。こうして身近な存在に感じさせることで、キャラクターを愛せる人物像にすることができます。

例えば、学園もののキャラクターでも、容姿端麗の主人公にドジな面があったりして、その二面性に可愛らしさを感じてもらうような工夫がされています。

逆に、ダメな人間が成長するストーリーも、ユーザーの共感を生みます。その成長過程が自分と重なる面もあったりして、そのキャラクターを自分のように感じるのです。また、普段はまったくダメな人物像だけど、いざとなったら大活躍するキャラクターも、ギャップにより魅力的な存在となるでしょう。

 

キャラクター設定で必要な人物の作り方

キャラクター設定で必要な人物の作り方
複数のキャラクターを登場させる場合は、それぞれのキャラが被らないように調節する必要があります。

まったく同じような顔、特徴も一緒だと見分けがつかず、見ていても混乱を招くだけです。せっかくストーリーが面白くても、登場人物の見分けがつかないというだけで、作品そのものの魅力を下げてしまうこともあります。登場人物にはそれぞれ個性を持たせ、読者が一人のキャラクターとして認識できるように工夫してみましょう。

例えば、料理が得意で控えめな女性、スポーツ万能で活発な女性、勉強ができる知的な女性など、同じ女性キャラでも全く違うキャラクター設定をすることで、それぞれの個性がより引き立つようになります。同一の人が近くに居ても目立ちませんが、違う要素を持つキャラクターは互いを魅力的に見せる存在になるのです。同時に、違う要素を好むさまざまなユーザーを取り込むきっかけにもなります。

 

魅力的なキャラクター作りには悪役が必要

人気アニメには必ずといってよいほど、悪役が登場します。しかし、普段は悪い人間であっても、人気投票で常にランクインすることは少なくありません。

悪い人物像は、自分では同じようにできないが、その欲求を満たしてくれる存在になります。悪役のような生き方は実際にはできませんが、誰もが心の奥底には憧れを持っているものです。だからこそ、愛されるキャラクターとなります。

さらに、自分勝手な性格のキャラクターが登場すると、自分が思っていた行動とは違う結果となり、意外性を生みます。これも、作品をより魅力的に魅せるためのポイントです。

魅力的な悪役を作るコツは、いつも悪い奴ではなく、時にはメインキャラクターとの熱い友情を見せたりして、ギャップを作ることです。普段の作品ではイジメキャラだったのが、映画の作品になるととたんに頼もしい存在となる、という手法はとても有名でしょう。

本音で動くキャラクターには、心を動かされる何かがあるのです。悪役をいかに魅力的な人間に魅せるかというのが、作品の良し悪しを大きく左右すると言っても過言ではありません。

 

まとめ

魅力的なキャラクターはどこか人間味があって、身近に居るような存在だったりします。何でもできるキャラクターは一見魅力的ではありますが、人の共感を生み出すことはできず、そこまでの存在となってしまいます。魅力的なキャラクターにするためには、人の感情を揺さぶるような設定にしてみましょう。