色彩が人の心理に大きな影響を与えることは、よく知られています。例えば、青色は集中力を高めて気持ちを落ち着かせる効果、赤色は人の気持ちをポジティブにする効果があるといわれています。これらの効果を上手に利用することで、色で商品の購買意欲を高めたり、建築物のイメージに奥行きを持たせたりすることも可能です。

このような色の効果を使いこなすプロフェッショナルが「カラーコーディネーター」です。今回は、近年活躍の場が広がっている、カラーコーディネーターの仕事についてご紹介します。

 

カラーコーディネーターとは

カラーコーディネーターとは
カラーコーディネーターとは、色それぞれが持つ効果や特性に関する知識を、あらゆる場面で効果的に利用してビジネスに役立てる職業です。

商品イメージに合ったカラーを選んだり、色が与える心理的な作用を踏まえて広告を作成したりと、さまざまなシーンで活躍することができます。

現代社会において、色が持つ心理的な効果に関する研究は進んでおり、企業や商品イメージを左右するものとして色の重要性は広く認知されるようになりました。

これからも、カラーコーディネーターの仕事の幅は広がり続けていくことが期待されています。

 

カラーコーディネーターの仕事内容とは?

カラーコーディネーターが手がけるのは、色彩の提案や配色などです。色に関する体系的な知識を生かして、論理的に商品開発や配色の提案を行います。商品のターゲットとなる年齢層や性別、ニーズを考慮してもっとも消費者に訴えかける色彩を考えることが仕事です。

また、インテリアや服飾のコーディネート、化粧品など色彩環境に関するコンサルティング全般をカラーコーディネーターが担うこともあります。

前述の通り、カラーコーディネーターは、さまざまなシーンで活躍することが可能です。

一例を挙げると、ファッション業界におけるアパレルメーカー、さらに建築業界やインテリアメーカー、出版社、Web制作会社などでカラーコーディネーターは活躍しています。

 

カラーコーディネーターになるには

カラーコーディネーターになるには
カラーコーディネーターになるためには、色に関する知識を身につけることが必要です。

色彩検定などの資格を持つことで、色に関する知識を証明できるため、これらの資格取得を目指すことも良いでしょう。

また、専門学校や通信講座などでも、色の知識を学ぶことができます。

最初からカラーコーディネーターとして採用される場合もありますが、企業に入ってから色彩に関係する部署に配属されて、資格などを取得する人も多いようです。

 

カラーコーディネーターの年収は?

カラーコーディネーターの年収は、平均で200万円~250万円程度であるといわれています。ただし、あくまでもこれは平均的な年収の話です。個人で開業しているカラーコーディネーターの中には、もっと高い年収を得ている人も少なくありません。

カラーコーディネーターとして収入をアップさせるには、他の職種や資格と組み合わせて幅広い提案ができるようになることを目指しましょう。

特に、カラーコーディネーターと相性が良い職業がインテリアコーディネーターです。

人気のインテリアコーディネーターになれば、独立して個人事務所を立ち上げ、年収1,000万円以上の収入を得ることも不可能ではありません。

また、カラーコーディネートを建築分野で生かせる、建築塗装工という仕事もあります。建築塗装工は、建物の外壁や内装の色決めなどの仕事を請け負う職業です。

カラーコーディネートは、活躍の場を自分で幅広く拡張することができるスキルですから、自分がどのような分野でカラーコーディネートを生かしたいかを考えましょう。将来的に高年収を得るためには、まず将来のビジョンをはっきりさせることが大切です。

 

まとめ

このように、カラーコーディネーターは、多様な働き方の中でスキルを発揮することができる仕事です。

色彩に関する知識をもとに仕事をしたい人はもちろん、今の仕事からキャリアアップしたい、仕事の専門性を高めたい人にとっても、カラーコーディネーターは1つの選択肢となるでしょう。