CMで使われる映像や街で見かける商品のポスター、リアルに動くスマホゲームのキャラクター、そのすべてがクリエイターの手によって作られています。
一言で「クリエイター」や「クリエイティブな職業」と言っても、その種類はさまざま。
本稿では代表的なクリエイティブ系職種の紹介や、クリエイティブ系職種に転職したい!と思った際にどのように行動したらいいのかなどを解説していきます。
- いつかはクリエイティブな仕事に就きたいと考えている方
- クリエイティブ系の仕事をしてみたいけど、どんな職業があるかを知りたい方
クリエイターとは?
それでは、まず「クリエイター」とはどのような人たちのことを指すのか、定義やプロデューサーとの違いについてを解説していきましょう。
クリエイターとは
クリエイターとは、英語で「想像者」「創作者」を指す言葉です。この職業はクリエイターで、この職業はクリエイターではないといった定義や決め事があるわけではありませんが、作家や画家やカメラマン、デザイナーやイラストレーター、アートディレクターなどの職種の方はクリエイターと呼ばれることが多いです。
プロデューサーとの違い
大前提として、クリエイターとプロデューサーの違いも明確に定義があるわけではありません。しかし、広告業界などでは、企画立案、制作進行、制作体制のマネジメントなどを担当する人たちがプロデューサーと呼ばれることが多いです。実際に手を動かして制作を担当する人がクリエイター、彼らの能力を最大限に引き出して企画・進行を担うのがプロデューサーと考えるとわかりやすいかもしれません。
クリエイティブ系の仕事とは?どんな種類があるのか
ここで説明する「クリエイティブ」系の仕事とは、転職市場や職業をわかりやすく分類する際の狭い意味での「クリエイティブ」系の仕事となります。
※もちろん、すべての仕事に創造性があるので、ここに書かれていない仕事がクリエイティブではないというわけではありません。
まずは、具体的なクリエイティブ系の仕事にはどのようなものがあるのかを解説します。
Webデザイナー
あなたが見ているこちらの「くりたま」もWebデザイナーの仕事によってサイトが作られ、運用されています。
デジタル化が進むこれからの時代、Webデザインの技術を身に着けておくと、かなり広い場面でスキルを活かす機会が増えてくるでしょう。
コーポレートサイトやサービスサイト、LPなど、一言でWebデザイナーと言っても活躍するフィールドは様々です。
未経験から在宅Webデザイナーになるには? 収入や仕事の探し方まで
グラフィックデザイナー
広告ポスターなどのグラフィックを担当するのはグラフィックデザイナーです。最近はWebデザイナーとグラフィックデザイナーの両方のスキルを持っている人もかなり増えてきました。
デジタルシフトが進んでもグラフィックデザイナーの需要も引き続き残り続けるでしょう。
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CGデザイナー
2Dや3DのCG(コンピュータグラフィックス)を用いて、映画やアニメ、広告、はてには建築や医療の現場など、様々なフィールドでデザインをする仕事がCGデザイナーです。
映画やゲームが好きな方は特に憧れる職業ではないでしょうか。
CGデザイナーとは?仕事内容や年収、必要スキル、資格などをまとめてみた
映像クリエイター
テレビやアニメ、映画、Webなど幅広いメディアの映像を作る仕事が、「映像クリエイター」です。
最近は個人でYouTuberなどをやっている方も多いですが、プロフェッショナルとして広告やアート、価値ある映像を届けるクリエイターが彼らです。
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VFXクリエイター
映像技術の中でも「CG等の合成処理による実写映像の加工」に特化した技術を持っているのがVFXクリエイターです。
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ゲームクリエイター
ゲームクリエイターは、ゲームソフトの開発や制作を手掛ける仕事です。例えば、自社内でゲームの開発から販売まですべてを行っているゲームメーカーに勤務する場合、ゲームクリエイターは開発部門を担当します。
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VRクリエイター
まるで自分がそこにいるかのような仮想現実を体験できるVRの技術を用いた映像やソフト開発などを進める人をVRクリエイターと呼びます。今後、さらに一般化していく職業なのではないでしょうか。
上記は一部ではありますが、クリエイティブ系の仕事は多種多様です。
クリエイティブ系の仕事の魅力
クリエイティブ系の仕事の魅力には以下のようなものが挙げられるでしょう。
- 自分や仲間と作った作品が世にリリースされる
- 有名人や好きなブランドなど仕事を通じて思わぬ出会いがある
- デザインやCG制作など、手に職がつく
- 作品がヒットすれば、有名なクリエイターとして評価されるようになる
- スキルを活かして副業や独立にも繋げやすい
もちろん、これは一部ではありますが、「ものづくり」をすることでしか得られない、達成感のようなものを感じられる職業といえるでしょう。
先々、フリーランスなどでの独立を検討している人にとっても比較的独立はしやすい職業です。(成功できるかはまた別の話です)
クリエイティブ系の仕事の大変なポイント
やりがいがあるぶん、クリエイティブ系職種は基本的にハードな職業です。
- 基本的に納期に追われる仕事となる
- キラキラしているように見えて、かなり泥臭い調整などが多い
- 手に職はつくが、道のりは長いし、スタート地点に立つまでに努力は必要
- 独立はしやすくても、成功するのは一握り
現実的な視点も交えると上記のようになります。
しかし、クリエイティブ業界=ブラック企業ではありません。きちんと働き方を考えて制度を整えている企業もたくさんあります。
クリエイティブ系の仕事に向いている人
- ガッツがある人
- 人がほしいものをきちんと考えられる人
- 表現力はもちろん、相手への想像力、思考体力がある人
- 情報収集能力に長けている人
- 行動力があり、まずカタチにすることが得意な人
- スケジュール管理が得意な人
デザイナーやクリエイターと聞くと、「表現力」が一番大事なように思う方もいるかもしれませんが、それはいち側面にすぎず、基本的なビジネススキルや、思考力、想像力がかなり問われる仕事です。
制作がゴールではなく、その先を考えてマーケティング的に考えられる人はクリエイターの中でも成果を生み出しやすいでしょう。
家でも仕事ができるような自由な働き方がしやすい仕事だからこそ、きちんとアウトプットに責任を保つ必要があります。
クリエイティブ系の仕事に求められる資質とは?
クリエイティブ系の仕事には抽象度の高い要件を求められることが多いです。クライアントや一緒に仕事をするプロデューサーの要件をくみとって、いかにイメージを形にしていくかが非常に重要。
ですから、まずはイメージをすり合わせるための折衝力が欠かせません。言語化能力、想像力も重要です。
続いて、イメージしたものを実際にアウトプットするための表現力です。しっかりすり合わせのためのコミュニケーションがとれていても、アウトプットが大きくイメージとズレたものだった場合、修正にコストがかかってしまいます。
また、制作を進めていくうえで、納期や時間、コストとの戦いは避けられません。ですから、「つくる」ことに集中してバリューを出すのはもちろん、いかに効率的に、計画通りに物事を進めていくかという視点もかならず必要になってくるでしょう。
このように、頭と心と体を動かすのがクリエイターに求められる資質と言えるかもしれませんね。
クリエイティブ系の仕事の年収はどのくらい?
そもそもクリエイティブ系の仕事と一言でいっても、本当に多くの種類や働き方があるので、年収も大幅に差があると考えておきましょう。駆け出しデザイナーと世界で活躍するトップクリエイターでは1件あたりの仕事の報酬も大きく異なります。
Webデザイナーであれば、年収は300万〜500万ほどが相場だと言われることが多いです。しかし、企業の規模や、管理職か否かなどによってもこのあたりの収入は変わるでしょう。
フリーランスのカメラマンも、2時間の撮影で2万円のこともあれば、100万円以上するクリエイターもいます。最近は個人の働き方も多様化しているので、本業とは別でクリエイター系の副業をする人も増えてきており、いちがいにこの職業の人の年収はこのくらい!というのも難しくなってきています。
クリエイティブ系の仕事のキャリアは?
もちろん、職業ごとにキャリアの流れは異なりますが、基本的に以下のようになることが多いです。
現場の制作職
↓
制作職のスペシャリスト or 制作職のマネジメント or ディレクター系職種
↓
人によってはフリーランスや法人として独立 or 企業内でキャリアを積む
中には、会社とは別で個人のブランディングを進めて個人の名前で仕事をする人もいます。
年収としては300~550万くらいが特に多い層と言えるでしょう。
未経験からクリエイティブ系の仕事に就職・転職するには?
まったくの未経験から、いきなりクリエイティブ系の仕事に就職・転職するのはかなり難しいです。
基本的には即戦力がほしい業界。未経験から募集する求人は希少ですし、もしあったとしてもあまり良い条件でないことが多い傾向があります。
ですから、まずは技術を身に着けて、ポートフォリオを作り、転職市場に乗れるようにしましょう。具体的なフローは以下です。
まず独学かスクールで技術を身につける
↓
実際に案件をやってみてポートフォリオを作る
↓
ポートフォリオを用いて転職活動をする。
クリエイターとしてのスキルを独学かスクール、どちらがいいのか?
もちろん、どんなクリエイター系職種を選択するかにもよりますが、いずれにせよおすすめは「スクール」で勉強することです。
もし、独学でも教本などを買って、三日坊主にならずに、ガッツを持ってやり抜ける人がいたら検討してもよいでしょう。
しかし、クリエイティブ系の仕事は、フィードバックをもらった数が成長速度に直接的につながるため、独学で自分一人で完結するのよりも、スクールでプロの講師からフィードバックをもらったほうが自分を客観視して成長できます。
最初にどうしてもコストはかかってしまいますが、逆にそれによって「絶対に学費のもとをとるぞ!」という「覚悟」が生まれ、やる気アップにも繋がります。
クリエイティブな仕事で持っておいた方がよい資格
クリエイティブな仕事をしていくうえで、資格を持っておくと、スキルの証明にもなり何かと役に立つ場面も多いでしょう。クリエイティブ系職種で働く人を後押しするような資格をいくつか紹介します。
【国家資格】ウェブデザイン技能検定
Webデザイナーとして働く人にオススメなのがこちらのウェブデザイン技能検定。国家資格であり、自身のデザインスキルを客観的に証明するうえでも役に立つ資格といえるでしょう。
試験は1級・2級・3級の3つのレベルが用意され、2級と3級が年4回の実施、1級は学科と実技が別の日程で年1回の実施です。
デザイナー向けの資格は他にもたくさんありますが、国家資格だけあって、難易度は高く設定されています。
CGクリエイター検定
「CGクリエイター検定」は、CGでの映像表現を行う、デザイナー、クリエイターのためのCGに関する知識、理解を問う検定です。
CGクリエイターとして、集中的なインプットをするのにもオススメです。詳しくは以下の記事でまとめています。
「CGクリエイター検定」「CGエンジニア検定」の難易度と合格率
色彩検定
色彩検定は、公益社団法人色彩検定協会が実施する色に関する知識や技能を問う試験です。1級から3級までの3段階に分かれており、デザイナーやイラストレーター、カラーコーディネーターなどの職業だけでなく、アパレルや建築業界などで働く人にとってもオススメの資格です。
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