2011年からサービスを開始し、メッセージアプリとして普及してきたLINEですが、ここ数年はメッセージアプリとしてだけでなくマンガ・ゲーム・ニュースなどさまざまなサービス展開をしています。
そんなLINEが、さらに2016年6月より運用型広告にも参入することになりました。
2016年6月以前も広告サービスを扱っていましたが、広告に出稿するためには4,000万円ほどの資金が必要だったこともあり、あまり一般的な広告配信サービスとしては認知されていませんでした。
大手企業や資金力のある一部のクライアントとしか取引がなかった経緯もあってか、これからは「大手企業だけでなく一般的なすべてのユーザーが少ない金額からでも広告を配信できるように」というコンセプトでサービス展開するようです。
では早速、新しく生まれかわったLINEの運用型広告の費用や効果をチェックしてみましょう。
「LINE Ads Platform」とは?
これまでLINEが企業向けに提供していた広告サービスは、「公式アカウントに登録してくれているユーザーに対してメッセージやタイムラインで広告を配信する」という方法でした。
今回スタートした運用型広告サービス「LINE Ads Platform」の広告配信先は下記の2つです。
1.タイムライン上
2.「LINE NEWS」のトップページおよび記事一覧ページ
広告形態としては「インフィード広告」「アプリ広告」「動画広告」の3形態が選べます(ただし、動画広告の配信先は「タイムライン上」のみ)。また、広告配信先をタイムライン上にするか、LINE NEWSにするかは選べないため、注意してください。
広告配信する際は、ユーザーがLINE内で過去に利用したことがあるサービスの履歴から関心の高い広告とマッチングさせることが可能です。ただし、アドレス帳や電話番号などの個人情報は利用せず、個人を特定できる情報を広告主に提供することはありません。
LINE Ads Platformの出稿費用はいくらから?
LINE Ads Platform の料金体系は、クリック課金型です(ただし、動画広告のみインプレッション課金)。2016年6月現在のLINE Ads Platformの最低予算額と最低入札価格については、下記を参照してください。
・最低予算額:100万円
・最低入札価格:24円
→通常配信:24円~
年齢性別配信:36円~
リターゲティング配信:48円~
逆リターゲティング配信:48円~
最低予算額は100万円ですが、これは総予算の金額であるため、月額の金額ではありません。そのため、数カ月かけて出稿し、少しずつ予算消化しても問題ないようです。
LINEの動画配信サービスと広告
LINEの運用型広告サービスは、「LINE Ads Platform」だけでなく、「LINE VIDEO AD」も注目されています。
2015年末に公開されたライブ配信プラットフォーム「LINE LIVE」は、WebやLIVEアプリを通じてさまざまな動画をストリーミング配信することができ、月間の視聴者数が1,000万人を超えるほどのユニークユーザーから注目を集めています。
この「LINE LIVE」に独自の広告を掲載する運用型広告サービスが「LINE VIDEO AD」です。LINE VIDEO ADは、配信している動画を最後まで視聴してくれたユーザーに対してLINE内で使えるコインやスタンプを配布する仕組みになっています。
ユーザーが興味のあるコンテンツや報酬から受動的に注目を集めることで、ストレスなく広告の視聴をうながすことが可能です。
LINEの動画配信や広告を利用するメリット
LINEで動画の配信や運用型広告を利用するメリットや効果について考えてみましょう。
Youtubeによる動画配信やリスティング広告など、他にもネット広告がある中で、LINEで動画を配信したり運用型広告を利用したりする理由は、「LINE独自のメリット」があるからです。
例えば「LINEを使っているユーザー層の性別や年齢の幅が広い」「国内ユーザーが非常に多く、日本の人口の50%以上が利用している」などの強みから、老若男女問わず国内のさまざまなユーザーへ広告を配信することが可能です。また、FacebookやTwitterを利用していないユーザーでも、LINEは利用していることがあるため、リーチできる層が広いというメリットもあります。
LINE VIDEO ADの場合は、動画の視聴後にコインやスタンプを獲得できることから「配信している動画を最後まで視聴してもらいやすい」ことが特徴です。
まとめ
LINEの運用型広告によるユーザーとのマッチングは、購入スタンプの履歴や友だちに追加した公式アカウントの情報だけでなく、LINE NEWSやLINE GAMEなどLINE関連の利用履歴もふくめて総合的にターゲティングを行います。
さまざまなサービスを展開しているLINE独自の方法で配信できるため、幅広いユーザーにアプローチできる運用型広告といえるでしょう。