3Dデザインを学ぶ際に、Mayaと3ds Max、どちらのソフトを選ぶかで頭を悩ませる人は多いと思います。この記事では、Mayaと3ds Maxの類似点や相違点を簡単に記し、それぞれの3D制作ソフトが得意とする分野や採用されている業界などを記載します。
自分の分野や目指す業界を基準にして、どちらのソフトを学習するか決断する際の参考にしてみてください。
こんな人のためにまとめています👍
・これから3DCGを勉強する上でmayaと3ds Maxどちらが合ってるか知りたい人
・mayaと3ds maxの特徴と違いを比較したい人
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Mayaとは?
Mayaとは、オートデスク社によるハイエンド3DCGソフトウェアです。
パワフルな統合ツールセットによって、アニメーション、環境、モーション グラフィックス、キャラクターの作成などに活用できます。
2021年5月時点での最新バージョンは「Maya 2022」。
Maya USD プラグインの導入や、アニメーションツール、リギング ツール、モデリングツールの大幅アップデートが実現され、より効率的な作業が可能となりました。
3ds Maxとは?
3ds Maxとは、オートデスク社によるハイエンド3DCGソフトウェア。
Mayaと同様、オートデスク社によって提供されています。3Dモデリングおよびレンダリングに強みを持ち、広大なゲーム世界の創造や、VR体験の表現にもってこいです。
最新バージョンは「3ds Max2022」。ワークフロー効率化のためモディファイヤの機能強化などがおこなわれています。
Mayaと3ds Maxの違いは?
両ソフトともに似ている点が多いのですが、当然違う点もあります。ここでは主な違いをいくつかご紹介します。
Mayaの特徴(メリット/デメリット)
Mayaのメリット
・ツールセットが豊富
・スクリプトによる拡張ができる
・独自レンダラーを搭載している
・VFX、実写映像との相性がよい
・WindowsとMacに対応している
Mayaのデメリット(メリット/デメリット)
・スクリプト作成に知識が必要(プログラマーのスキルが必要)
・利用可能なプラグイン数が限られる
Mayaの特徴は、豊富なツールセット です。導入直後にさまざまな機能を利用できます。
スクリプトによる拡張性 も魅力の1つで、前提としてプログラミングの知識が必要 となりますが独自の機能を追加することができます。このため、プログラマーを雇える環境であれば非常に有用なソフトです。
3ds Maxの特徴(メリット/デメリット)
3ds Maxのメリット
・プラグインが豊富
・アニメーションCGに強みがある
・高機能レンダラーソフト「mental ray」との親和性が高い
・CADソフトとの連携ができ、建築業界でも役立つ
3ds Maxのデメリット
・プラグインなしだとハイレベルな制作は難しい
・高度なプラグインは有料かつ高価
・Mac OS非対応(2019/12/26時点)
3ds Maxはプラグインの数が多く 、プログラミングの知識がなくても機能の拡張が可能 です。
特にアニメーション系CG作成 やエフェクト に効果を発揮するプラグインがそろっており、そういった分野では3ds Maxの採用例が目立ちます。
Mayaでもプラグインは使えますが、3ds Maxでしか使えない専用プラグインもあります。プラグインの豊富さ では3ds Maxに軍配が上がるかもしれません。
プラグインの中には有料かつ高価な物も存在しますが、それらを導入し使いこなすことで3ds Maxはさらに有用なソフトとなります。
あわせて読みたい:AutodeskのMayaと3ds Maxの違いは?それぞれの特徴
各ソフトが向いている分野や制作物
ここからは、具体的にどちらのソフトがどのような制作物を作るのに向いており、どのような業種・分野で活用されているのかを見ていきましょう。
Mayaに向いている制作物は?
Mayaはゲーム開発 やキャラクターアニメーション作成 に向いています。
実写映像との相性もよく、映像にエフェクトを入れるなどの加工時にも活用され、ハリウッドで多く使われています。
そのため、ゲーム・映画を含む映像業界・CM・VFXスタジオで使われることが多いです。
一部の機械系CADのデータ形式にも対応しているので、自動車など、デザイン性の高い部品を設計する際にも使われています。
ゲーム会社 の中では具体的に、任天堂・スクエア・エニックス・バンダイナムコゲームスなどがMayaを全面的に導入しています。VFXスタジオ ではレンダラーとしても多く用いられているようです。
上記のような業界を目指すのであれば、Mayaの学習の方が向いているかもしれません。
Mayaが使用されている作品
- ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー
- トランスフォーマー
- ブレードランナー2049
- キングコング:髑髏島の巨神
- ゲーム・オブ・スローンズ
- 映画ドラえもん のび太の新恐竜
- ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章
- バイオハザード7 レジデント イービル
- 海獣の子供
参考:https://area.autodesk.jp/case/#/0/Maya
3ds Maxに向いている制作物は?
3ds Maxは特に、アニメーションCGの作成 に強く、対応したプラグインが数多くそろっています。3ds Maxの、3Dを2Dに見せる日本独自のプラグイン「Pencil」 は有名です。
また、レンダラーソフト「mental ray」 、「Vray」 などとの親和性から、高速・高品質なレンダリングが可能なレンダラーとしての活用も行われています。
また、建築業界においては、CADソフトと連携を行って完成予想図の作成等に使われています。以上のことから、アニメーション業界や映像製作業界、そして建築業界での採用例が多く見られます。
3ds Maxが使用されている作品
- 君の名は。
- 鬼滅の刃
- エヴァンゲリヲン新劇場版:破
- 鉄拳タッグトーナメント
- ARMOREDCORE for Answer
- 隈研吾建築都市設計事務所
- Hello World
参考:https://area.autodesk.jp/case/#/0/3dsMax
【結論】進みたい業界や分野で選ぼう!
3D制作ソフトを選ぶ時にMayaと3ds Maxで選択に迷ったら、進みたい業界や分野を考えるといいでしょう。ただし、Mayaと3ds Maxの両方を使っている会社も多いため、片方しか学んでいなくても意外と困らないかもしれません。
両者は基本的に似ている部分も多いため、まずはどちらかの3D制作ソフトを選んで勉強し、とにかく3D制作に精通することが大切です。
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