最近、3Dプリンターを使用してオリジナルのフィギュアを作成する人が増えています。結婚式のウェルカムドールを手作りしたり、ペットのフィギュアを作ったりするなど、楽しみ方は1つではありません。3Dプリンターを利用した手作りフィギュアの世界をご紹介します。

 

3Dプリンターでオリジナルフィギュアを手作り!

「結婚式のウェルカムドールを手作りしたい」「ペットをオリジナルのフィギュアにしたい」そんな願いを可能にしてくれるのが、3Dプリンターでのフィギュア作成です。

3Dプリンターは、樹脂などの素材を何層にも重ねてものの形を作り上げていきます。そのため、金型では成形不可能な形状でも、簡単に作ることが可能です。また、金型から作るよりもコストを低く抑えられるところも見逃せません。

しかし、3Dプリンターと一口にいってもさまざまな機種があるため、オリジナルフィギュア向きの機種を慎重に選ぶことが重要です。

 

3Dプリンターの種類と特性について

3Dプリンターの種類と特性
3 Dプリンターは、素材や仕組みにより数種類に分かれます。現在、よく利用されている3Dプリンターは、光造形、粉末造形、熱溶解の3方式です。

1.光造形

光造形は、液体の樹脂を光で硬化させながら層を重ねます。

2.粉末造形

粉末造形は、樹脂、鋼、石膏などの粉末を固めつつ層を重ねます。

3.熱溶解

熱溶解は、フィラメント樹脂を高温で溶かして何層にも重ねて形を作る方式です。

3方式とも薄い層の積み重ねによって造形することに変わりはありませんが、各方式によって完成品の品質に明らかな違いがあります。

フィギュア制作には、粉末造形がおすすめです。粉末造形ならば、石膏の粉末にフルカラー印刷しながら出力することができるため、微妙な色合いを再現するができます。

ただし、光造形でも単色の印刷ができるため、シンプルなフィギュアならば対応可能です。また、熱溶解も射出ノズルを増やせば色をつけることもできますが、実際のところ2色までのものがほとんどです。

一方、形に注目する場合、最も細かい部分まで再現できる方式は、光造形です。家庭での使いやすさにこだわるならば、熱溶解が適しているでしょう。何を目的とするかによって、どの方式の3Dプリンターを選ぶべきか異なるため、自分が作りたいものをしっかり考えてから3Dプリンターを購入しましょう。

 

3Dプリンターを使ったフィギュア作り

3Dプリンターでオリジナルフィギュアを手作り
以前に比べ 低価格化したとはいえ、まだ自宅に3Dプリンターを持っている方は多くありません。このため、フィギュアを作る際は専門店に注文することになるでしょう。

オリジナルフィギュアの注文方法は、ネット経由で3Dデータを送信し、業務用の3Dプリンターで出力してもらう方法が一般的です。

しかし、そもそも3Dデータを作れないという方もいると思います。その場合は、前後左右の4パターンの写真を撮って送り、3Dデータの作成から依頼することも可能です。さらにこだわるならば、専用の撮影スタジオに足を運び、3Dスキャンでさまざまな角度から写真撮影して、そのデータをもとにオリジナルフィギュアを作成する方法もあります。3Dフィギュア制作を受けている制作会社によっては撮影スタジオがない場合もあるため、事前に問い合わせましょう。撮影スタジオを利用してウェルカムドールを作るときは、ウェディングドレスを着て撮影をするため、ドレスのレンタル方法なども考えておくことが必要です。

 

まとめ

もちろん、自宅に3Dプリンターがあればすべて手作りすることもできます。どうしても業務用3Dプリンターでの出力よりもクオリティは下がりますが、手作りという愛着は何にも代えがたいものです。一方、専門店に依頼すれば、コストはかかりますが、クオリティの高いフィギュアを手にできるでしょう。

自分でオリジナルフィギュアを作る場合は、デッサン力や造形デザインのスキルを生かせます。3Dプリンターでのフィギュア作成に、ぜひチャレンジしてはいかがでしょうか。

 

あわせて読みたい:

【フィギュアの作り方】紙粘土・石粉粘土・樹脂粘土など粘土の種類

自作フィギュアは販売できる?「著作権」と「当日版権システム」の話

フィギュア原型師になるには?学校や働き方など原型師への道

フィギュア原型師(フィギュア造形師)の仕事内容&年収