SNSでの動画投稿が当たり前となった今、動画編集スキルの需要はますます高まっています。
しかし、「高価なソフトを買わなければいけないのでは?」「難しそうで手が出せない」と思っている方も多いのではないでしょうか。
実は、高品質な編集が可能な無料ソフトは数多く存在します。この記事では、2025年4月時点で使える最新の無料動画編集ソフト10選を、初心者にもわかりやすく紹介します。
趣味での使用から本格的な編集まで、目的別におすすめのソフトを厳選しましたので、ぜひ参考にしてください。
動画編集ソフトとは?
動画編集ソフトとは、撮影した映像素材を加工し、一本の作品に仕上げるためのツールです。
カット編集や特殊効果の追加、テロップ挿入、音声調整など、様々な編集作業を可能にします。初心者向けの簡易なものから、プロが使用する高機能なものまで、様々な種類が存在します。
動画編集ソフトのメリット・デメリット
動画編集ソフトを使用するメリット・デメリットをまとめます。
メリット:
- クオリティの向上: 素材をそのまま使うよりも、適切な編集を加えることで視聴者を引き込む魅力的な動画に仕上げることができます。色調補正やエフェクト追加によって、プロフェッショナルな印象を与えることも可能です。
- 自由度の高さ: 撮影した素材を自分の意図通りに並べ替えたり、不要な部分をカットしたりと、伝えたいメッセージに合わせた構成が可能になります。
- 時間の節約: 一度編集のテンプレートを作成しておけば、同じ形式の動画を効率的に制作できるようになります。特に定期的に動画を投稿する方にとっては大きなメリットとなります。
- スキルの汎用性: 動画編集のスキルは、趣味だけでなく仕事にも活かせる汎用性の高いものです。副業やキャリアチェンジの選択肢も広がります。
デメリット:
- 学習コスト: 使いこなすまでには一定の時間と努力が必要です。特に高機能なソフトほど、操作方法の習得に時間がかかることがあります。
- 必要な機材: 本格的な編集には、ある程度のスペックを持ったパソコンが必要です。低スペックのPCでは処理が遅くなったり、クラッシュしたりする可能性があります。
- 時間がかかる: 質の高い動画を制作するには、相応の時間が必要です。特に初心者のうちは、短い動画でも予想以上に時間がかかることがあります。
- バージョンアップへの対応: 無料ソフトでも、定期的にアップデートが行われるため、新機能の習得や操作方法の変更に対応する必要があることもあります。
デメリットもまとめましたが、もはや動画編集ソフトは動画制作におけるインフラといえるでしょう。
動画編集ソフトの選び方とは?
動画編集ソフトと一口にいってもたくさん種類があります。自分に合った動画編集ソフトを選ぶには、いくつかのポイントを押さえることが大切です。
操作性を重視する
初心者の方は特に、直感的に操作できるインターフェースのソフトを選ぶことをおすすめします。
複雑な操作が必要なソフトは習熟に時間がかかり、挫折の原因になることもあります。多くの無料ソフトは初心者向けに設計されており、基本的な編集機能がわかりやすく配置されています。
「まずは慣れる」を意識してソフトを選ぶとよいでしょう。
出力形式を確認する
制作した動画をどのように活用するかによって、必要な出力形式が異なります。
YouTubeやSNS用なら汎用性の高いMP4形式に対応しているものがほとんどですが、特定の形式が必要な場合は事前に確認しておきましょう。無料版では出力形式や解像度に制限がある場合もあります。
エフェクトの豊富さをチェック
トランジション(場面転換効果)やテキストエフェクト、フィルターなど、豊富なエフェクトを備えているソフトは表現の幅が広がります。
特に初心者の方は、あらかじめ用意されたエフェクトを使うことで簡単に見栄えのする動画を作れるため、エフェクトの種類や使いやすさもチェックポイントです。
処理速度と必要スペック
編集作業をストレスなく行うためには、お使いのパソコンのスペックに合ったソフトを選ぶことが重要です。
高機能なソフトほど要求されるスペックも高くなりがちです。ソフトの推奨動作環境を確認し、自分のパソコンで快適に動作するか確認しましょう。
対応OSを確認する
WindowsとMacでは使えるソフトが異なる場合があります。
自分が使用しているOSに対応しているかどうかは必ず確認しましょう。また、モバイル端末でも編集したい場合は、スマートフォンやタブレット向けのアプリも合わせて検討すると良いでしょう。
将来性を考える
最初は基本的な編集だけでも、スキルが上がるにつれて高度な編集をしたくなるものです。
無料版から有料版へのアップグレードパスが用意されているソフトや、業界標準のソフトに近い操作感のものを選ぶと、将来的なスキルアップがスムーズになります。
サポート体制を確認する
無料ソフトでもチュートリアルやコミュニティが充実しているものを選ぶと、わからないことがあったときに解決しやすくなります。
日本語のサポートがあるかどうかも初心者にとっては大きなポイントです。YouTube上のチュートリアル動画や参考書籍が多いソフトも学習しやすいでしょう。
無料の動画編集ソフトおすすめ10選
ここからは、初心者から上級者まで使える無料の動画編集ソフトを10個ご紹介します。それぞれの特徴や向いている用途をご確認いただき、自分に合ったソフトを見つけてください。
動画編集に関するより詳しい情報は以下の記事も参考にしてください:
Adobe Premiere Pro (体験版)
業界標準として広く使われているAdobe Premiere Proは、7日間の無料体験版を提供しています。プロフェッショナルな編集環境で、映画やCM、YouTubeなど、あらゆるジャンルの動画制作に対応できます。
主な特徴:
- 直感的なタイムラインベースの編集インターフェース
- Photoshopなど他のAdobeソフトとの連携が可能
- 豊富なエフェクトとトランジション
- 高度なカラーグレーディング機能
- マルチカメラ編集機能
体験版は機能制限がなく、フル機能を試すことができます。将来的にクリエイティブ業界で働きたい方や、本格的に動画編集を学びたい方におすすめです。体験期間後も利用を続けるには月額制のCreative Cloudサブスクリプションへの加入が必要ですが、学習の第一歩として無料期間を有効活用できます。
これから動画編集をはじめたい!という方へ特におすすめされるソフトの一つです。
DaVinci Resolve(ダビンチリゾルブ)
ハリウッド映画の編集やカラーグレーディングにも使われているプロ仕様のソフトでありながら、基本機能は無料で利用できます。特に色調整の機能に優れており、無料ソフトとは思えない高度な編集が可能です。
主な特徴:
- プロフェッショナルなカラーグレーディング機能
- 本格的な音声編集機能
- 視覚効果やモーショングラフィックス作成機能
- 編集、VFX、カラー、オーディオの統合環境
- 高解像度4K以上の出力に対応
操作は最初は複雑に感じるかもしれませんが、豊富なチュートリアルが公開されているため、段階的に学ぶことができます。高品質な動画編集を無料で行いたい方や、将来的にはプロレベルの編集スキルを身につけたい方におすすめです。
CapCut
出典:CapCut
動画SNSであるTikTokを提供するByteDance社が開発した人気の動画編集ソフトで、スマートフォンアプリとして知られていましたが、現在はPCアプリ版も提供されています。直感的な操作性と豊富なテンプレートが特徴で、SNS向けの短尺動画編集に最適です。
主な特徴:
- シンプルで使いやすいインターフェース
- 豊富なエフェクトとスタンプ
- AIを活用した自動編集機能
- SNS向けのトレンドテンプレートが充実
- クラウド同期でスマホとPC間で編集を継続可能
特にTikTokやInstagramリール向けの動画を簡単に作りたい初心者に最適です。テンプレートを使えば、プロのような編集を数分で完了できます。学生や若い世代のユーザーを中心に急速にシェアを拡大しています。
Edits
出典:Edits
Meta社(旧Facebook)が提供する無料の動画編集ツールで、Instagram、Facebook向けの動画を簡単に作成できます。スマートフォンアプリとしての直感的なインターフェースと豊富なテンプレートが特徴です。
主な特徴:
- SNSに最適化された画面比率(縦型、正方形など)
- 様々なスタイルのテンプレート
- Meta系サービスへの直接シェア機能
- シンプルで初心者にも使いやすい操作性
- スマートフォンアプリで使用可能
特にSNSマーケティングを行う小規模ビジネスやインフルエンサーに適しています。専門知識がなくても見栄えの良い宣伝動画を簡単に作成できるメリットがあります。
iMovie
出典:iMovie
Apple社が提供する無料の動画編集ソフトで、MacやiPhoneユーザーなら最初に試すべきソフトです。シンプルながら必要十分な機能を備え、Apple製品ならではの洗練されたインターフェースが特徴です。
主な特徴:
- 直感的でわかりやすい操作性
- 美しいトランジションとタイトル
- iPhone/iPadとMac間でのプロジェクト共有
- 4K動画編集に対応
- テーマやトレーラーテンプレートが充実
Apple製品ユーザーで初めて動画編集に挑戦する方に最適です。基本的な編集から一歩進んだ表現まで、幅広いニーズに応えます。また、より高度な編集が必要になった場合はFinal Cut Proへの移行も比較的スムーズです。Windowsでは利用できません。
Shotcut
出典:Shotcut
オープンソースの動画編集ソフトで、Windows、Mac、Linuxの全てのプラットフォームで利用できます。軽量でありながら、多様な機能を備えた万能ツールです。
主な特徴:
- クロスプラットフォーム対応
- 多様な動画フォーマットに対応
- アカウント登録不要/商用利用可
- 豊富なフィルターとエフェクト
- 低スペックPCでも動作が軽い
特に技術志向のユーザーや、複数のOSを使用している方におすすめです。インターフェースはやや古風ですが、基本から応用まで幅広い編集作業に対応できます。完全無料で広告もなく、オープンソースというのも魅力です。
OpenShot
出典:OpenShot
シンプルで使いやすいインターフェースが特徴のオープンソース動画編集ソフトです。様々なプラットフォームで動作し、初心者でも直感的に操作できます。
主な特徴:
- ドラッグ&ドロップで簡単操作
- 豊富なトランジションエフェクト
- タイムライン上での簡単な調整
- 3Dアニメーションタイトルの作成が可能
- 多言語対応(日本語含む)
特に初めて動画編集に挑戦する方や、短時間で基本的な編集を行いたい方におすすめです。機能は限定的ですが、YouTubeへの投稿やプレゼンテーション用の動画作成など、基本的なニーズを満たすには十分です。
Lightworks Free
出典:Lightworks
ハリウッド映画の編集にも使用されてきたプロフェッショナル向けエディターの無料版です。洗練されたインターフェースと高度な編集機能を備えています。
主な特徴:
- プロ仕様のタイムライン編集機能
- 高度な色調整機能
- 本格的なオーディオ編集ツール
- リアルタイムプレビュー
- YouTubeやVimeoへの直接アップロード機能
無料版では720pまでの出力に制限がありますが、基本的な編集機能は十分に使えます。映像制作を本格的に学びたい中級者や、高品質な編集を求める方におすすめです。
VSDC Free Video Editor
出典:VSDC
Windows専用の高機能な無料ソフトで、広告や透かしがない完全無料のエディターです。基本的な編集から高度な効果まで幅広く対応しています。
主な特徴:
- 非線形編集システム
- マスク、クロマキー、色調補正などの高度な機能
- 多様な動画・音声エフェクト
- スクリーンキャプチャ機能内蔵
- ハードウェアアクセラレーション対応
特にゲーム実況やチュートリアル動画の作成に便利な機能が多く、Windows環境でより高度な編集を行いたいユーザーに適しています。商用利用も可能で、小規模ビジネスやYouTuberにもおすすめです。
HitFilm Free
映画のような特殊効果を簡単に追加できる無料ソフトです。基本的な編集機能から高度なコンポジット機能まで備えており、YouTuberに人気があります。
主な特徴:
- 無料のエフェクトであればウォーターマークなしで書き出し可能
- 360度動画編集に対応
- 充実したエフェクトライブラリ
- 拡張パックが購入可能
ユーザー登録は必要ですが、基本機能は無料で使えます。特にアクション動画やVlog、ゲーム実況など、特殊効果を多用したい方におすすめです。無料ソフトでは珍しくグリーンスクリーン合成などの高度な機能も備えています。
動画編集を学ぶならデジハリ・オンラインスクール
動画編集のスキルを本格的に身につけたい方には、デジタルハリウッド(デジハリ)のオンラインスクールがおすすめです。業界で活躍するプロの講師から、実践的な技術とノウハウを学ぶことができます。
デジハリの動画編集講座では、初心者から上級者まで、レベルに合わせたカリキュラムが用意されています。Adobe Premiere ProやAfter Effectsなどのプロ仕様ソフトの使い方はもちろん、撮影技術やマーケティングまで総合的に学ぶことができます。
また、単に技術を学ぶだけでなく、就職・転職サポートも充実しているため、動画クリエイターとしてのキャリアを目指す方にも最適です。オンライン受講可能なコースもあり、自分のペースで学習を進められます。
まとめ
この記事では、現時点でのおすすめ無料動画編集ソフトを紹介しました。初心者向けの直感的なソフトから、プロも使用する高機能なソフトまで、様々なニーズに合わせた選択肢があります。
どのソフトを選ぶ際も、自分の目的や使用環境、将来的なスキルアップの方向性を考慮することが大切です。まずは気軽に使えるソフトから始めて、徐々にスキルを高めていくのがおすすめです。
特に将来的にはAdobe Premiere Proの使用を視野に入れると、動画編集の仕事にも対応できる汎用性の高いスキルが身につくでしょう。また、本格的に学びたい方はデジハリのような専門スクールでの学習も検討してみてください。
動画編集は一朝一夕で身につくものではありませんが、継続的な実践と学習によって、誰でも魅力的な動画を制作できるようになります。この記事が、あなたの動画編集の第一歩をサポートする助けになれば幸いです。