3Dデザインを学ぶ際に、Mayaと3ds Max、どちらのソフトを選ぶかで頭を悩ませる人は多いと思います。この記事では、Mayaと3ds Maxの類似点や相違点を簡単に記し、それぞれの3D制作ソフトが得意とする分野や採用されている業界などを記載します。
自分の分野や目指す業界を基準にして、どちらのソフトを学習するか決断する際の参考にしてみてください。
こんな人のためにまとめています👍
・これから3DCGを勉強する上でmayaと3ds Maxどちらが合ってるか知りたい人
・mayaと3ds maxの特徴と違いを比較したい人
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Mayaとは?
Mayaとは、オートデスク社によるハイエンド3DCGソフトウェアです。
パワフルな統合ツールセットによって、アニメーション、環境、モーション グラフィックス、キャラクターの作成などに活用できます。
2021年5月時点での最新バージョンは「Maya 2022」。
Maya USD プラグインの導入や、アニメーションツール、リギング ツール、モデリングツールの大幅アップデートが実現され、より効率的な作業が可能となりました。
Mayaの対応OSについて
Mayaの対応OSはWindows、Mac、Linuxです。世界的に使用されているソフトということもあり、幅広いOSに対応しています。
Mayaの価格はいくら?
Mayaの価格は買い切り型ではなく月額課金のサブスクリプションモデルとなっています。
長期での契約になるほど割引が効く価格設定です。
2024年7月時点での価格は以下です。
- 3年契約:858,000円(税込)
- 1年契約:286,000円(税込)
- 1ヶ月契約:36,300円(税込)
また30日間の無料体験版や、返金保証もあります。
Mayaのメリット・デメリットなどの特徴
Mayaの特徴は以下です。
・ツールセットが豊富
・スクリプトによる拡張ができる
・独自レンダラーを搭載している
・VFX、実写映像との相性がよい
・WindowsとMacに対応している
一方で以下のようなデメリットとなりうる特徴も把握しておきましょう。
・スクリプト作成に知識が必要(プログラマーのスキルが必要)
・利用可能なプラグイン数が限られる
Mayaの特徴は、豊富なツールセット です。導入直後にさまざまな機能を利用できます。
スクリプトによる拡張性 も魅力の1つで、前提としてプログラミングの知識が必要 となりますが独自の機能を追加することができます。このため、プログラマーを雇える環境であれば非常に有用なソフトです。
Mayaと3ds Maxの違いは?
3ds Maxとは、オートデスク社によるハイエンド3DCGソフトウェア。
Mayaと同様、オートデスク社によって提供されています。3Dモデリングおよびレンダリングに強みを持ち、広大なゲーム世界の創造や、VR体験の表現にもってこいです。
3ds Maxには以下のような特徴があります。
・プラグインが豊富
・アニメーションCGに強みがある
・高機能レンダラーソフト「mental ray」との親和性が高い
・CADソフトとの連携ができ、建築業界でも役立つ
一方で3ds Maxには以下のようなデメリットとなりうる特徴があるのも理解しておきましょう。
・プラグインなしだとハイレベルな制作は難しい
・高度なプラグインは有料かつ高価
・Mac OS非対応(2024年7月時点)
両ソフトともに似ている点が多いのですが、当然違う点もあります。
3ds Maxはプラグインの数が多く 、プログラミングの知識がなくても機能の拡張が可能 です。
特にアニメーション系CG作成 やエフェクト に効果を発揮するプラグインがそろっており、そういった分野では3ds Maxの採用例が目立ちます。
Mayaでもプラグインは使えますが、3ds Maxでしか使えない専用プラグインもあります。プラグインの豊富さ では3ds Maxに軍配が上がるかもしれません。
しかし3ds MaxはMayaと違ってMac OSに対応していないという大きなデメリットもあるため、ご自身の環境にマッチしたものを選びましょう。
あわせて読みたい:AutodeskのMayaと3ds Maxの違いは?それぞれの特徴
Mayaでできることと向いている分野・制作物
ここからは、具体的にどちらのソフトがどのような制作物を作るのに向いており、どのような業種・分野で活用されているのかを見ていきましょう。
Mayaはゲーム開発 やキャラクターアニメーション作成 に向いています。
実写映像との相性もよく、映像にエフェクトを入れるなどの加工時にも活用され、ハリウッドで多く使われています。
そのため、ゲーム・映画を含む映像業界・CM・VFXスタジオで使われることが多いです。
一部の機械系CADのデータ形式にも対応しているので、自動車など、デザイン性の高い部品を設計する際にも使われています。
上記のような業界を目指すのであれば、Mayaの学習の方が向いているかもしれません。
Mayaが使用されている作品には以下があります。
- ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー
- トランスフォーマー
- ブレードランナー2049
- キングコング:髑髏島の巨神
- ゲーム・オブ・スローンズ
- 映画ドラえもん のび太の新恐竜
- ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章
- バイオハザード7 レジデント イービル
- 海獣の子供
参考:https://area.autodesk.jp/case/#/0/Maya
Mayaの使用・活用事例
Mayaが実際に使われている活用事例をご紹介します。
ゲーム「ファイナルファンタジーXVI」
スクウェア・エニックスの大作ゲーム「ファイナルファンタジーXVI」では、MayaやMotionBuilder、ShotGridをメインツールとしてゲーム開発が進みました。
まるで実写映画のような美麗な映像がMayaによって作られています。
参考:https://area.autodesk.jp/case/game/ff16-01/
アパレル業界のDXを進めるGOOD VIBES ONLY
株式会社グッドバイブスオンリーでは、Mayaを活用してアパレル業界のDXを推進しています。3DCGを用いたワークフローの構築やSNSやECでのコンテンツ制作なども進めています。
参考:https://area.autodesk.jp/case/designviz/good-vibes-only/
フル3DCGアニメーション「アーヤと魔女」
スタジオジブリによるフルCGアニメーション作品「アーヤと魔女」もMayaを用いて制作されています。
監督は宮崎吾朗監督。ジブリによる初のフルCGアニメーション作品ということで注目を集めました。
参考:https://area.autodesk.jp/case/animation/aya-and-the-witch/
GRANBLUE FANTASY: Relink
「グラブル」でおなじみのCygamesの大ヒットゲームシリーズ「グランブルーファンタジー」の作品「GRANBLUE FANTASY: Relink」でもMayaが使用されています。元々2Dの原作を3Dで快適にプレイできるようにするためにMayaは活用されています。
参考:https://area.autodesk.jp/case/game/granbluefantasy-relink/
3D制作を学ぶならデジハリ・オンラインスクール
3D制作ソフトを選ぶ時にMayaと3ds Maxで選択に迷ったら、進みたい業界や分野を考えるといいでしょう。ただし、Mayaと3ds Maxの両方を使っている会社も多いため、片方しか学んでいなくても意外と困らないかもしれません。
両者は基本的に似ている部分も多いため、まずはどちらかの3D制作ソフトを選んで勉強し、とにかく3D制作に精通することが大切です。
デジハリ・オンラインスクールでは、これから3DCGの制作を学びたいという方のために講座をひらいております。
・独学では限界を感じる
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まとめ
本稿では、Mayaの基本的な特徴や機能、3ds Maxとの違い、実際の活用事例などをまとめて紹介してきました。Mayaは無料の体験版から使用できるので、ぜひお気軽にインストールして操作してみてはいかがでしょうか。
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