Vol.1 サラリーマンを辞めて独立するまでの道のり

初めまして松本敦です。

「フリーランスの生き方について」というテーマでご依頼をいただいて、あくまで個人的なことなので、全ての人に共通することはないかもしれないですが、「こういう生き方もあるのかな」という感じで何かの役に立てば幸いです。

今回の記事では、僕がサラリーマンを辞めて独立するまでの経緯や心の葛藤などを振り返りながら書いていきます。

 

簡単に僕の経歴をお伝えします

2000年大学を卒業後メーカーに就職。営業職として10年働いたのちに本社勤務になり、販売促進の部署を経て2014年に映像クリエイターとして独立しました。年齢で言うと38歳の時の決断で、どちらかというと遅咲きの部類に入ると思います。

 

もともとサラリーマンで生きていくつもりだった

ずっと続いているような気がしますが僕が就職活動をしている1999年は「就職氷河期」と言われている時代で、なかなか内定が取れずかなり苦労して入社しました。給料も比較的安定していた企業だったので、多少の不満はあったとしてもこのまま続けていくのだろうとおぼろげながら思いながら仕事をしていました。

小さなきっかけとしては2004年頃に買ったコンパクトデジカメについていた「動画機能」でした。いまで言ったらとんでもなく画像の悪いものでしたが、それで遊ぶのに夢中になりました。

ただそこですぐにピンと来たわけでもなく、友達と旅行に行った時や会社の同僚などと遊んだ時などを簡単に編集するようなことぐらいの「お遊び」のような状態が続きました。

 

遊びが転機につながる

自分としてはただ遊んでいる感覚だったのですが、次第に一緒に遊んでいた会社の同僚が次々と結婚していくにあたり「結婚式ムービー」を作る依頼が増え始めました。自分としては作った映像を見ていただく機会があるということで毎回いろんな試みをして、10組以上の同僚の結婚式ムービーを作らせていただきました。いま振り返るとそこで「映像を作る楽しさ」に気づいていたのかもしれません。

そしてこのステップが次につながります。同僚の結婚式ということで、会社の役員も来ていて何回か映像を見ているうちに「あれ作ったの誰だ?」ということになりまして、それがきっかけとなり営業職から本社の販売促進部に異動となりました。

 

外とのつながりを求めてブログ開設

社内的に希望の部署についたものの、全ては独学だったので誰も相談する人がいなく、分からないことは全てネットで調べてその都度解決していました。調べることはだいたいネットで記事にしてくれている人がいて、参考になった際はお礼のコメントを書き込むなどして活用していました。そしてただ参考にするだけではもったいないので、自分も独学ながら学んだことを記事で発信しようと思い、ブログ「Movie For Life」を開設し、当時発売になったばかりの映像編集ソフト「Final Cut Pro X」の使い方を記事にしていきました。

外とのつながりを求めてブログ開設ブログ「Movie For Life」:http://blog.livedoor.jp/movie_for_life/

まだ発売されたばかりのソフトで書籍もまだなく、ブログの記事は書けば書くほどアクセスが集まることに面白みはどんどん加速していきました。

 

外の世界と自分の置かれた環境に気づき始める

ちょうどブログが面白くなってきたころに、会社員であることへの疑問がふつふつと湧き始めました。

ブログがきっかけで外の世界の人たちとのコミュニケーションが始まって、いままで知らない世界があることに気づき始めた。 もちろん会社に勤めていればよっぽどのことがない限り生きて行くことが可能だし、好きな映像を作ることはできる。

「ただ、もっと面白そうな世界も広がっている、、、」

今振り返るとそれを想像した時点で、すでに自分の心は決まっていたのかもしれないです。

いままで知らない世界があることに気づき始めた

 

好奇心と安定のはざまで揺れ続け考え続けた3年間

「会社にい続けるのか」「新しい世界に飛び込むのか」この疑問を持ち始めたのが2011年で会社を辞める2014年まで3年もかかってしまいました。

転職や独立は「勢いだ!」という方もおられるかもしれませんが、僕は全く真逆でした。それはまさに外の世界に対する「好奇心」とこれからの安泰をのぞむ「安定」との葛藤でした。

 

とりあえず不安要素を書き出す

とりあえず不安要素を書き出す

なんとなく考えていても始まらないので、独立することの「リスク」を書き出すところから考えました。

  • そもそも独学
  • 仕事が来るか分からない
  • 仕事がないイコールそれは「死」を意味する(ちょっと大げさかも)
  • 年齢的に結構ギリギリ(いま思えば関係ないかも)

・ 家も買っていない(ローンを組みづらくなる)

他にも挙げたらキリがないのですが、要するにまずマイナスから考えてしまうくらい慎重だったということです。

今思い返してもこの頃には戻りたくないと思えるくらい、結構毎日悩みながら会社に行っていた記憶があります(笑)

 

ブログの発信が世界を広げた

ブログの発信が世界を広げた
ブログを始めてから2年くらい経った頃からPV数も徐々に増えて、その頃からちょっとずつお仕事のお話をいただくようになりました。まだ生活していくには厳しい数字であったものの、それは自分にとって大きな勇気となりました。

金額は少なくとも、自分のスキルで「対価を得ることができた」という自信が自分の背中を最終的に押したと思い、そこから独立するまでの1年はあっという間でした。

 

大事な決断はゆっくり考えてもいい、ただし行動することが一番大事

このように結論を出すまでに3年もかかってしまいましたが、自分の人生のことなので、これくらいじっくり考えることがあってもいいのかと思います。というよりも、自分にとってこの3年間は「本当に自分がしたいことは何か」という問いに対して考え続けていたのだと改めて思います。会社を辞めてからいろんな人の相談を受けることもあるのですが、結構多いのが「すぐに答えを出したがる」方が多いことです。さすがに3年はかかりすぎもしれませんが、答えを出せるのは自分自身しかいません。相談したところで、その人にはなんの責任もありません。

自信がないなら、とにかく数をこなして自信をつけること。迷いながらも行動し続けることで道は開けると僕は思います。

振り返れば2004年にたまたま手にしたコンパクトデジカメの「動画機能」に触れたのが始まりでした。ちょっとした「面白いかも」という種はもしかしたら生活の身近に落ちているかもしれない。自分の場合はその「面白いかも」という種に10年かけて水を与えつづけてきた結果が独立という結果につながったのかもしれません。

と、振り返って書くとすごくまとまった感じのストーリーなりますが、辞めるまでの毎日は本当に葛藤だらけでしたのでご心配なく。そしていまでも独立したらしたでの葛藤は続いています(笑)

でもこの葛藤は独立していようが、サラリーマンであろうがずっと続く葛藤なのかもしれません。サラリーマンであったとしても窓際に追われるとかリストラの危機なんてことも考えられるので、これは働いている以上避けられない葛藤なのでしょう。

大事なことはただ不安を漠然と抱えながらも見過ごしながら毎日を過ごすのではなく、何か未来につながるための「行動」をしていることで活路は見出せる。それが会社勤めをしていても独立をしていても。葛藤を小脇に抱えながらでも前進する先に未来が開ける(と、信じようじゃないか!!)

 

【過去の投稿】
Vol.2 サラリーマンを辞めて独立するまでに準備した3つのこと
Vol.3 独立することは本当に幸せなのかもう一度考えてみよう

デジハリ・オンラインスクールのオススメ講座
フリーランス・パーフェクトプラン

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著者プロフィール

matsumoto

松本 敦(マツモト アツシ)

1976年生まれ 千葉県育ち
大学卒業ののち、2000年に一般メーカーに就職。
趣味で始めた動画制作に夢中になったことがきっかけで
2014年フリーランス動画クリエイターとして独立。

企業プロモーションをはじめ、地域活性動画や
スポーツイベントなど制作の種類は多岐に渡る。
2016年WEBプロモーションと動画コンテンツ制作を
軸にした「Groovoost株式会社」を設立。

GoPro認定の「GoProファミリー」メンバーでもある。

ブログ:http://movie-for-life.com/
Groovoost株式会社:http://www.groovoost.com/