企業などの情報システムは、データベースエンジニアと呼ばれる技術者たちに支えられています。データベースとは、膨大な量のデータを保存・管理するための仕組みで、その設計や運用には専門的な知識が必要です。有名なデータベースのソフトウェアにOracle DatabaseやMicrosoft SQL Serverなどがありますが、これらのソフトウェアも高度な技術を持っているデータベースエンジニアでなければ扱うことができません。
企業にとって重要な技術者であるデータベースエンジニアですが、具体的にはどのような仕事をしているのでしょうか。今回は、データベースエンジニアの仕事内容と年収についてまとめました。
データベースエンジニアの仕事内容
インターネット上でデータを活用するためには、データベースが必要です。データベースは膨大なデータを保管するため、大きな箱のようなものに入っています。その大きな箱をどのように仕切るか、どのような順序でデータを並べるかなど、細かな決まりを作るのがデータベースエンジニアの仕事です。優秀なデータベースエンジニアは、ハードディスクの容量を効率良く使用できるデータベースを作ります。ちなみにデータには「型」や「長さ」があり、データベースエンジニアは最適なデータベースを作成するために、どのような型や長さを採用すれば良いか考えるのです。
また、データベースエンジニアは役割に応じて「設計系」「管理系」「運用系」と分けられることもあります。3つに役割を分けるのは、できあがったデータベースの管理や運用もデータベースエンジニアの仕事だからです。管理系の技術者はデータベースが入っているマシンを管理したり、効率的に動作するように設定を調整したりします。運用系の技術者の仕事は、データのバックアップを行うこととセキュリティ面の管理です。
データベースエンジニアに求められる適性は?
データベースエンジニアの仕事内容は個人的な作業が多いと思われがちですが、企業内で複数の部署との連携が必要になるため、コミュニケーション能力も求められる職種です。データベースの専門スキルを身に付けつつ、社内の担当者たちと協調して仕事を進めていく素質もなくてはなりません。また、データ戦略を立てるために役立つような論理性や、ビジネス感覚も求められます。さらに、プログラマーやシステムエンジニアの実務を経験していると優遇される傾向です。
データベースエンジニアの年収
データベースエンジニアの年収は、それぞれの技術者のスキルによって違いはありますが、500万~600万円ほどの年収でしょう。より専門的な知識を得れば、年収のアップも夢ではありません。データベースエンジニアのスキルを上げるためには、プロジェクトのリーダーを経験する、自分の専門と異なる分野の仕事に関わる、複数のデータベースソフトを扱えるようになる、などの経験や目標を持ちましょう。企業にとって欠くことのできない技術者になれば、自分のモチベーションにもつながりますよね。また最近では、ビッグデータの解析も注目されており、ビッグデータ向けのデータベースソフトを扱えるようになれば技術者としてのアピールポイントになります。
まとめ
データベースエンジニアは、データベースの設計や運用・管理をする仕事で、データベースエンジニアになるための必須資格はありません。しかし、データベースの最適化や管理を行うときには専門的な知識が不可欠なため、データベースに関連する資格を持っていれば就職や転職にも有利に働くでしょう。またデータベースエンジニアは、流れの早いIT業界においてもさまざまな場面で活用されるため、データベースエンジニアの需要は今後も高まり続けるといわれています。ぜひチャレンジしてはいかがでしょうか。