映画やドラマ、ゲーム、アニメ、ミュージックビデオまで、さまざまな業界でニーズの高い3DCGクリエイター。好きなジャンルのコンテンツ制作に携わることを夢見て、3DCGクリエイターを目指す方も増えているのではないでしょうか?

3DCGクリエイターには、「ジェネラリスト」「スペシャリスト」の大きな2つの道があります。

今回は、3DCGクリエイターの「ジェネラリスト」「スペシャリスト」について説明していきます。

 

関連:

未経験から3DCGデザイナーになるための方法

3DCGデザイナーは独学でもなれるの?勉強方法を紹介

3DCG制作の主な工程

3DCG制作の工程は、大別すると下記の5つの分野に分かれています。

 

・CGでキャラクターや背景を立体的に形作る「モデリング系」

・キャラクターを動かしたり、服や髪を揺らしたりする「アニメーション系」

・アニメーションのためのセットアップを行う「エンジニア系」

・爆発や煙などのエフェクトを作る「エフェクト系」

・各素材を合成して最終的な調整を行う「仕上げ系」

 

「ジェネラリスト」「スペシャリスト」とは?

「ジェネラリスト」「スペシャリスト」
ジェネラリストとは、3DCG制作に必要な作業全般を一通りこなすことができるクリエイターのことを意味します。

一方で、一部の作業に特化したクリエイターのことをスペシャリストと呼びます。スペシャリストは、一部に特化している分、より専門的でスキルも高くなければなりません。ハリウッドのプロダクションでは、モデリング系の中でもさらに、背景、人物、乗り物、など細分化して特化したスペシャリストが所属していることがあります。

 

テレビ・CMなどの宣伝広告映像、短編映像作品などを制作するプロダクションでは、ジェネラリストが中心の制作体制になります。納期が比較的短かったり、短いスパンで仕事が入ったりするため、分業制では効率が悪く、少数精鋭で挑む必要があるためです。

 

映画、長編アニメ、長編ゲームなどを制作するプロダクションでは、一般的にスペシャリスト中心の大規模な制作体制になります。スペシャリストが各作業を担当するため、最終的な映像のクオリティを追求することが可能です。しかし、プロジェクトに関わる人数が多くなればなるほど、作業の進捗状況を把握しづらいといった難点もあります。

 

「ジェネラリスト」「スペシャリスト」のキャリアの違い

キャリアの違い
ジェネラリストとスペシャリストのどちらを目指すかは、「将来どのようなクリエイターになりたいか」を判断基準に選びましょう。

例えば、世界中で上映される大作映画に参加してスタッフロールに名前を載せることが目標の1つである場合、ジェネラリストよりもスペシャリストになる方がその可能性は高くなります。

一方で、「自分で演出や脚本から制作し、オリジナル映像作品を作りたい」という夢を抱いている方も多いでしょう。予算の制約がある中で、自分の意志や意図を細部にまで反映させてこだわるような作品を実現するためには、ジェネラリストの方が適しています。

また、ジェネラリストは全体を通してのスキルを持つため、長編映像作品における制作体制の構築や制作スケジュールの管理を担う「CGディレクター」にキャリアアップしやすいです。

 

若いうちはどちらかに道を決めるのではなく、3DCG制作の全般作業を学びつつ、自分の得意分野を見つけてさらに伸ばしていくことをおすすめします。

 

まとめ

3DCGクリエイターには「ジェネラリスト」「スペシャリスト」の2種類ありますが、最初からどちらになるかを決める必要はありません。

時間をかけて自分の目標やなりたいクリエイター像について考え、得意とするスキルを見極めることでおのずと道は決まるでしょう。ぜひ、3DCGクリエイターを目指してみてください。