ファイナルファンタジーやポケモン、ダークソウルなどなど、人気のCGゲームの裏側には必ずゲームCGデザイナーの姿があります。
本稿では、ゲームCGデザイナーとは果たしてどのような職業で、どうすればゲームCGデザイナーになれるのか、そのためのポイントをまとめて解説していきます。
ゲームCGデザイナーとは?
ゲームCGデザイナーとは、最新の技術を活用することで、ゲームの2次元・3次元のCGをデザインする仕事です。ゲームに関連したCGの画像や映像を作成し、まるで本物かのようなリアルな世界観をつくっていきます。スマートフォン向けのアプリゲームから、PlayStationやニンテンドースイッチなど、さまざまなハードでのCGを作成します。
ゲームのCGはファンタジーな世界を扱うことも多いので、特殊効果などの迫力が強く求められます。また、ファンタジーな世界ながらも、美麗なCG制作が求められたり、コミカルなキャラクターの動きづけが求められたりするなど、CGの世界でも難易度の高いジャンルに入ります。
ゲームグラフィックデザイナーとの違いとは?
ゲームCGデザイナーと似たような言葉で、「ゲームグラフィックデザイナー」という言葉がありますが、どのような違いがあるのでしょうか。
結論、両者は会社や環境によって呼び方が異なるだけで、基本的には同じ職業を指していると考えて問題ありません。「CG」という言葉が入っているかどうかで違いはあるものの、基本的にゲームのグラフィックデザインにはCGの要素が入るので、同じものととらえてよいでしょう。
しいて言うなら、ゲームグラフィックデザイナーはタイトルやメニューなどのグラフィックデザイン、ゲームCGデザイナーはもう少しキャラクターや背景などを指すことパターンはありそうです。
ゲームCGデザイナーの仕事内容とは?
ゲームCGデザイナーの仕事内容としては、以下のようなものがあります。
- モデリング:ゲームやアニメ、映像に出てくる登場人物や背景、小物、メカ、プロップなどをCGの専用ソフトを用いて立体的に形作る仕事
- テクスチャリング:モデラーの作ったキャラクターにテクスチャを貼ることで、リアルな質感を表現する仕事
- ライティング:リアルな質感を出すために光の量や当て方などを調整する仕事
- レンダリング:ここまで作ってきたCGをコンピュータ上でどのように表現されるかを計算させ、出力する仕事
基本的にはゲームに関わらず他のCGデザイナー職種と同じフローになります。
CGデザイナーとは?仕事内容や年収、必要スキル、資格などをまとめてみた
ゲームCGデザイナーになるにはどうすればいい?
ゲームCGデザイナーになるにはどうすればいいのか、いくつかの主流のパターンをまとめていきます。
学校(大学・専門学校)に通う
大学や専門学校に通って、メディアやCG、クリエイティブに力を入れているコースで学習するのは王道のパターンです。学校の中で、基本的な技術を身に着け、ポートフォリオや自分のできることをまとめた上で就職活動をして就職するという流れです。
専門学校の場合は「実践」に重きをおいた技術習得、大学の場合は知識と実践の両軸に力を入れた技術習得ができます。このような学校に通うメリットは、直接的に対面でプロの講師からフィードバックを受けられることです。CGデザイナーの世界は非常に細かい表現や作業が多く、いかに「できる人」からフィードバックをもらうかが非常に重要です。
また、一緒に学ぶ仲間ができることで、モチベーションを保った上で最後まで学習し続けることができます。学校を卒業した後も、学校で生まれたつながりを活かしてサポートしあえたり、講師の先生に相談できたりするなど、たくさんのメリットがあります。
また、就職や転職支援の機能を持っていることも多いので、業界のつながりを活かした就職活動もできます。費用はかかりますが、メリットも大きいのが学校です。
オンライン講座を受ける
最近は、実際に通学をしなくても、オンラインで受けられる講座やスクールも増えてきました。
オンライン講座の魅力は、なんといっても好きなときに好きな場所で学習できることです。ゲームCGデザイナーのような専門性の高い職業の場合、地方在住だと近所に通えるスクールがないことも多いです。また、子育てなどをしながらスクールに通うのもかんたんではありません。スキマ時間に在宅で学習ができるオンライン講座はライフスタイルに合わせやすい上に、カリキュラムを組んでいるのはプロの講師たちなので、フィードバックを受けつつ、在宅で学習できます。費用としても、通学するよりも交通費などを考えても安くなることが多いです。
独学
費用をおさえたい!という人には独学で勉強するという選択肢もあるでしょう。独学の強みは、費用をおさえやすいところと、自分のペースで学習していきやすいところです。
反対に、弱みとしては、自分できちんと学習計画を立てて、計画的に学習していかないと途中で離脱してしまう可能性があることです。せっかく勉強をはじめても、ダイエットと同じで三日坊主で終わっては意味がありません。
また、フィードバックを受けにくかったり、困ったりしたときに相談しづらいというポイントも理解しておきましょう。ネットで調べる能力が高い方だとしても、CGの作業においてはなかなか不明点を言語化するのが難しいことも多いです。
ですから、自分を律してしっかり学んでいける人向けの学習手法といえるでしょう。
その他
その他には、実際にCGの制作会社やゲーム会社で働きながら学ぶという方法やインターンで学ぶという方法もあります。一見効率的なようにも思えますが、未経験OKで求人を出している会社はその分、待遇面で課題がある可能性もありますし、教育の仕組みが整っていない可能性もあります。
未経験者枠に飛び込む!という方はある程度ハードワークを覚悟しながら採用を受けてみるとよいでしょう。また、未経験OKといっても、実際は経験者のほうが優遇はされやすいです。その点を理解した上で検討してみましょう。
ゲームCGデザイナーに向いている人とは?
次は、ゲームCGデザイナーに向いている人とはどのような人なのかを解説していきます。
- ゲームが大好きな人
- 黙々と集中して作業するのが得意な人
- 細部までこだわりを持てる人
- 人間観察が好きな人
- 人とのすり合わせやコミュニケーションが苦じゃない人
- スケジュール管理が得意な人
多くのクリエイター系職業と同じように、まずはゲームやCGなどのその領域への並々ならぬ愛があることです。そして、長時間集中して作業することが多いのでそういったデスクワークができるのはマスト条件です。
そして、CGデザイナーとはいっても、人間とのコミュニケーションで業務が成り立っているので、対人コミュニケーション能力も求められるでしょう。
ゲームCGデザイナーに求められる知識・スキルとは?
知識
- 人体や動物、モノの構造などへの理解
- 基本的な色やデザインの考え方の理解
- Webの世界、CGの世界への理解
- 最新のCG業界の技術への理解
- 映像表現についての知識
スキル
- Maya、3dsMax、SoftimageなどのCG制作ソフト
- Photoshop/Illustratorなどのクリエイティブソフト
- Adobe PremiereやAfter Effectsなどの映像編集ソフト
- 対人コミュニケーション能力
- 3D立体テクニック
能力
- 高い集中力
- 長時間働く精神力、体力
- トラブル対応力
- 柔軟な発想・アイデア
- 独創性
- 継続的に学習し続ける姿勢
ここに書いているのはほんの一部ではありますが、実践的なツール活用能力もそうですし、デザインやCGの世界へのベースとなる基礎知識は不可欠です。
ゲームCGデザイナーに必要な資格・試験
ゲームCGデザイナーになるのに、必要な資格や試験はありません。しかし、資格を取得することで、対外的に自分の技術証明になったり、短期間でのレベルアップにもつながったりするので、取得はおすすめです。具体的には以下のような資格試験がおすすめです。
- CGクリエイター検定1~3級:CGクリエイターとしての基礎・応用となるような知識を問われる試験
- Photoshopクリエイター能力認定試験:Photoshopを用いた基本的な技能が問われる試験
- Illustratorクリエイター能力認定試験:Illustratorを用いた基本的な技能が問われる試験
- 色彩検定2・3級:その名の通り、色彩に関する知識理解が問われる試験
CGクリエイター検定のように、ダイレクトにCGについての資格もあれば、PhotoshopやIllustrator試験のようなサブ的に業務で使うソフトについての試験や、色彩検定のようなデザインの基礎につながるような能力を見る試験も存在しています。
自分のニーズにマッチした試験を選ぶようにしましょう。とくに独立志向がある方は、名刺に書けるようになるので、資格試験を受けておくといいかもしれません。
ゲームCGデザイナーを目指すなら”デジハリ・オンラインスクール”がおすすめ
「ゲームCGデザイナーになるためにしっかり学びたい!でも、自分のペースで勉強したい。」という方におすすめなのが、デジハリ・オンラインスクールです。
デジハリ・オンラインスクールは、1994年の創業以来多くのクリエイターを輩出してきた、デジタルハリウッドが運営するオンライン講座です。
オンライン講座ならではの、好きなときに好きな場所で学習ができるため、なかなかまとまった時間がとりにくい人や近所にスクールがない人にもおすすめです。ゲームCGデザイナーとしての第一歩を踏み出したい!という方は、ぜひ一度講座ページをチェックしてみてください。
卒業生の就職先・活躍している姿をご紹介
デジハリ・オンラインスクールの卒業生でCG業界で働いているクリエイターの声をご紹介します。
CG・映像「完全パック」を受講した長久保さん。独学で3ds Maxについて学んでいましたが、より本格的にスキルアップを目指して講座を受講したそうです。
詳細はこちらの記事をどうぞ。
>これまで、3dsMaxの使用経験はあったものの独学だったので、仕事で必要な、とても限られた部分しか使っていなかったので、いつかきちんと学び直したいという思いがありました。そんな時に、オンラインスクールのキャンペーン情報を知り、「今だ!」という直感が働き、申し込みました。オンラインなら通学しなくてよいので時間の融通が利き、無理なく進めていけそうなところも、後押しになりましたね。
続いて、メーカー勤務からがらりとキャリアを変えて、クリエイターとしての道を歩み始めた米岡さん。
詳しくはこちらの記事をどうぞ。
>オンラインスクール入学当時は、とある精密機器メーカーに勤めていました。 歴史ある会社だったので技術が成熟していて、将来的に新しいチャレンジをする機会に巡り会えるか不安で…。日に日に、『自分のアイディアで新しいモノを作りたい』という思いが募っていきました。
社会人生活3年目のある日、ピクサー・アニメーション・スタジオの「月と少年」という作品を見て。CGだったら、アニメならではの幻想的な世界も、実写に近い映像も作れる。 アイディアをカタチにできる幅がすごく広いんじゃないか?と思ったんです。 そこからまずは独学で「Blender」を触ってみて、次のステップとして、仕事を続けながら受講ができるオンラインスクールに申し込みました。
まとめ
ゲームCGデザイナーの仕事内容から、必要スキルや向いている人柄などをまとめて解説してきました。ゲームCGデザイナーになるのは決してかんたんな道のりではないですが、あなたの挑戦によって、世の中が湧くような作品が生まれるのを楽しみにしています!