「映像制作」というと、「撮影」しているところ、映像を「編集」している様子を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。実は映像制作には、撮影や編集以外にもさまざまな工程があります。今回は、映像の世界に興味のある方、映像の仕事をしてみたいという方のために、映像制作のワークフローをご紹介します。

 

 

映像制作のワークフロー

今回は、クライアントからの依頼を受けて映像を制作するケースをご紹介します。それ以外のケースでも、今からご紹介する基本フローに沿って進めることをおすすめします。

 

グラフィックやWeb制作などと同じく、映像制作もまずは企画から始まります。映像制作のワークフローを簡単にまとめると、次のようになります。

 

ヒアリング→企画→シナリオ・コンテ作成→撮影→編集→音入れ→試写→納品

 

それでは、各フローについて詳しく見ていきましょう。

 

1.ヒアリング

映像制作を進めるにおいて、企画立案前の打ち合わせは非常に重要です。制作が始まった後に方向性を変更するのは、他の制作作業と比べてもとても難しく、制作スケジュールに大きな影響を及ぼしてしまうからです。

そのため、受注後はクライアントと念入りに打ち合わせをし、映像の目的や内容やターゲット、予算や納期などを確実にヒアリングします。

特に、クライアントが「映像のテーマ」や「映像を通して伝えたいメッセージ」など、具体的なイメージを持っている場合は、詳細を把握できるまで打ち合わせを重ねることが大切です。

 

 

2.企画

ヒアリングを終えて制作の方向性が固まったら、それに基づいて企画書を作成します。

映像制作の企画書には、クライアントがイメージしやすいよう、簡単なラフ画を作成して添付するのが一般的です。

クライアントに提出し企画案が通ったら、スケジュールやロケーション、コストなどを踏まえ、各制作スタッフを選定・依頼します。

 

3.シナリオ・コンテ作成

次にシナリオ・コンテを作成します。

シナリオは通常、数稿提出することになります。第1稿提出後にクライアントからフィードバックをもらい、それを元にさらに内容を固めていきます。これを何度か繰り返します。

クライアントからOKが出たら、最終的に「台本」として仕上げ、各スタッフで内容をしっかりと共有します。

その後、ロケーションの下見やモデルの手配、小道具などの準備を行います。

 

4.撮影

台本を元に撮影をスタートします。

カメラやライトなどの機材セッティングが完了したら、まずはテスト撮影を行います。構図や音声などのチェックが完了したら、本番撮影を開始します。

 

5.編集

各シーンの撮影が完了したら、それらの素材をまとめて1つの映像に仕上げる編集作業に進みます。

まずは必要な内容やカットが含まれているかどうか大枠を確認し、仮のナレーションやバックミュージックなどを入れて全体的な流れを見ながら仮編集を行います。

全てのシーンの確認が済んだら、本編集に入ります。

 

 

6.音入れ

映像の本編集が完了したら、最終の音入れを行います。

スタジオで本ナレーションを収録し、BGMやSE(効果音)を加えて映像にミックスダウンしていきます。

ほとんどの場合、音入れ当日はクライアント立ち会いのもと、ナレーションのアクセントのチェックや、効果音、音楽のイメージなどを一緒に確認してもらいながら進めていきます。

 

7.試写

音入れ・編集が完了したら、クライアントに試写を依頼します。

フィードバックをもらい、修正点があれば修正作業を行います。ここまで進むと、よほどのことがない限り映像を撮影し直すレベルの修正は行いません。

あくまで、映像に入れるキャプションや読み違いなどの微調整にとどまります。

 

8.納品

映像が完成したら納品用メディアを作成し、クライアントへ納品し完了です。

 

まとめ

映像制作において、撮影や編集作業はもちろんですが、企画段階でクライアントの意向をしっかりとくみ取り、それに沿ったシナリオを作成することが非常に重要です。映像制作の世界へ進みたい方は、撮影や編集のスキルのほか、企画書やシナリオ作成のスキルも身に付けておくことをおすすめします。